日本では、平均値では12歳ぐらいまで、男子よりも女子のほうが体格がよい……というデータがあるといいます。コンプレックスの裏返しなのでしょうか、小柄な思春期の男性は、なぜか背の高い女の子が気になってしまうことも多いようです。
マンガの世界でも、「ちょっと大柄な女の子」と「小柄な男の子」が織りなすラブコメディの名作が、少年・成年向け、少女・女性向け問わず、存在しています。過去、「週刊少年マガジン」連載の三浦みつる『The♥かぼちゃワイン』や、「別冊マーガレット」連載の中原アヤ『ラブ★コン』を読んで、ドキドキした経験のある方も多いのでは?
もちろん、身長差のあるカップルを描いた作品は、現在も多数連載されています。……というか、未曾有の「巨女ブーム」ともいえる昨今、じつはマンガ史のなかでも、もっとも「身長差カップルマンガ」が充実している時期なのではないでしょうか!?
そこで今回は、成人向け作品を手がける漫画家さんへのインタビューを多数掲載した同人誌『エロマンガノゲンバ』シリーズで知られ、ラブコメマンガにも詳しい、ライターの稀見理都さんに、今アツい身長差カップルマンガを紹介していただきました!
稀見理都さんイチオシの3作品!
『富士山さんは思春期』オジロマコト
『富士山さんは思春期』第1巻
オジロマコト 双葉社 \600+税
(2013年5月28日発売)
『ハル×キヨ』オザキアキラ
『ハル×キヨ』第1巻
オザキアキラ 集英社 \400+税
(2013年9月25日発売)
『菜々子さん的な日常 DASH!!』瓦敬助
『菜々子さん的な日常 DASH!!』第1巻
瓦敬助 小学館 \571+税
(2013年1月25日発売)
身長差の大きいカップルマンガと言えば、古典的な『The♥かぼちゃワイン』をはじめ、数は少ないが、非常におもしろい作品の集まるジャンル。
身長差の「あるある」やコンプレックスはもちろんだが、それ以上にキャラクターに魅力があり、その存在感を生かした甘くて切ない青春ストーリーが多い!
厳密に言えば、『菜々子さん』シリーズは(主人公とヒロインの菜々子さんは)カップルではないし、明確な身長差を売りにしているマンガではない。だが、菜々子さんの存在感、天然さ、包容力、そして対比される小柄男子という魅せかたは、このジャンルの魅力と言ってもいいだろう。
ちなみに、今回は18禁作品はおすすめしていないが、成年ジャンルにもけっこう「高身長女子もの」は多い。
高身長は、フェチにもなりうる!