『からかい上手の高木さん』第1巻
山本崇一朗 小学館 \596
(2014年6月12日発売)
隣の席の高木さんに、どうにかして一泡吹かせようと奮闘する中学生男子・西片くんは、結局いつも逆に手玉に取られてからかわれてしまう。
読み始めたときは、アニメ化も記憶に新しい森繁拓真のヒット作『となりの関くん』のようなタイプのコメディ作品……という印象を受ける。
しかし、第1話ラストで明かされる、まさかの高木さんの本音が悶絶もの。
同じ「いたずら」「からかい」を繰り出す西片くんと高木さんだが、西片くんはあくまで小学生男子的な発想から張り合うのに対し、高木さんは一人の“女の子”として西片くんを手玉に取っている。
中学生らしい男女の温度差・成長差を背景にした、恋愛未満のイチャイチャ感がたまらない1作。
<文・小林聖>
主にマンガについての記事などを手がけるフリーライター。マンガ情報サイト・ネルヤ主催。年間だいたい1000冊くらいマンガを買ってます。
「nelja」