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7月25日は「最高気温記念日」 『笠辺哲 短編マンガ集 バニーズ ほか』を読もう! 【きょうのマンガ】

2016/07/25


365日、毎日が何かの「記念日」。そんな「きょう」に関係するマンガを紹介するのが「きょうのマンガ」です。

7月25日は最高気温記念日。本日読むべきマンガは……。


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『笠辺哲 短編マンガ集 バニーズ ほか』
笠辺哲 小学館 ¥590+税


1933年7月25日、山形県山形市で40.8℃を記録した。
このため7月25日は「最高気温記念日」とされている。

だが、このあと最高気温が塗り替えられることになる。7月25日が最高気温記念日」であることは変わりないものの、気象庁によると2013年8月12日に高知県江川崎で41.0℃を記録したというのが現在のトップだ。

死を覚えるような、猛暑。
それは現在も続いている。
もうちょっと日本の夏の暑さが和らいで過ごしやすくならないものか。

『笠辺哲 短編マンガ集 バニーズ ほか』に収録されている「ロッカー貿易」では、温暖化対策のため開発された放射冷却装置が暴走し、地球がたったの3日で氷漬けになってしまった未来の世界にいる天才科学者と、“現在”にいるいい加減そうな若者による、コインロッカーを介しての時空を超えたやりとりが描かれている。

天才科学者はもはや意味をなさない札束をロッカーに入れ、若者はそれを受けとるかわりにあたたかい食べ物や使い捨てカイロを、ロッカーを通して渡す。
科学者は、装置が暴走するあの日が若者たちの世界に近づいていると気づき、若者になんとかしてもらおうと頼むが……。

この放射冷却装置、今の日本でちょこっと作動させることはできませんかね!?

もしも夏がこれ以上暑くなるのなら、誰かが冷却装置を開発してほしい。でも実際に開発されたらどうなるのか?
そんないくつもの片時の想像を描いたショートストーリー9篇。
涼しげなお話も、ユートピアを感じるお話も、奇想天外なオチのお話も収められているので、暑さから逃げたくなったらページを開いて違う空気を感じてみよう。



<文・川俣綾加>
フリーライター、福岡出身。
デザイン・マンガ・アニメ関連の紙媒体・ウェブや、「マンガナイト」などで活動中。
著書に『ビジュアルとキャッチで魅せるPOPの見本帳』、写真集『小雪の怒ってなどいない!!』(岡田モフリシャス名義)。
ブログ「自分です。」

単行本情報

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