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9月30日は日本プロ野球史上初、海外選手が三冠王になった日! 『REGGIE』を読もう! 【きょうのマンガ】

2014/09/30


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『REGGIE』第12巻
GUY JEANS(作)ヒラマツ・ミノル(画) 講談社


1984年9月30日、阪急ブレーブスのブーマー・ウェルズが、外国人選手として初めて三冠王に輝いた。ちなみに「ブーマー」とは本名ではない。阪急サイドが「ブームを起こしてほしい」と願ってつけた登録名だ。
その名の通り、ブーマーは来日2年目にして快挙を達成。以降、38歳で引退するまで10年間に渡り日本球界に籍を置き、息の長い活躍を見せてくれた。

そのブーマーが現役終盤を迎えた時期に「週刊モーニング」で始まったのが、日本球界にやってきた大物外国人・レジーを主役に据えた『REGGIE』だ。
作画のヒラマツ・ミノルにとっては初の連載作品。原作のGUY JEANSはウォーレン・クロマティとの共著『さらばサムライ野球』で知られる作家、ロバート・ホワイティングの変名である。

レジーはブーマーと同じように、大柄でヒゲをたくわえている黒人選手。メジャーリーグの名門球団から東京ジェントルメン(巨人がモデル)へ移籍してきた彼が、ベースボールとヤキューの違いに苦しみながらも、チームを優勝へ導くために奮闘する1シーズンが描かれている。
90年代の前半は野茂英雄がドジャーズに移籍する以前であり、まだまだNPBとMLBの間には大きな川が流れていた。来日当初のブーマーはオンボロの川崎球場(ロッテの本拠地)で1軍の試合が行われることに驚愕したそうだが、レジーも日本球界独特の練習方法や、ドンチャン騒ぎの応援団に辟易しつつも、いつしか順応し、関谷や立花といった強敵たちと豪快な勝負を繰り広げていく。

連載終了から20年。日本人選手のメジャー移籍がめずらしくなくなり、CS放送でメジャーの試合を容易に楽しめる時代となった。また、「スモールベースボール」を取り入れるメジャー球団も増え、今やノーアウト1塁から送りバントをすることなど当たり前の光景だ。
それでも野球の基本は力と力のぶつかり合い。久しぶりに『REGGIE』を読み返えしてみると、荒々しいタッチで描かれる躍動感あふれる対決の数々に鳥肌が立つ。50代となったレジーが監督となって日本球界にカムバックする続編なんて、読んでみたいなぁ。



<文・奈良崎コロスケ>
68年生まれ。東京都立川市出身。マンガ、映画、バクチの3本立てで糊口をしのぐライター。中野ブロードウェイの真横に在住する中央線サブカル糞中年。
「ドキュメント毎日くん」

単行本情報

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