『ヒトミ先生の保健室』第2巻
鮭夫 徳間書店 \620+税
(2014年9月13日発売)
近頃モノアイ(単眼)キャラが流行っている。
『真子さんとハチスカくん。』、『アナーキー・イン・ザ・JK』、そしてこの作品。サブキャラも含めたら、まだまだいる。どうした日本。
単眼の保険医、ヒトミ先生がいる学校の生徒たちは、インパクト抜群。
登場するのは、舌が伸びる少女、どんどん大きくなる子と、背が縮んでいく子。身体が透けてしまう子に、羽が生えて飛べる子、なんでも食べてしまう子などなど。
極めつけは、不死身で体の一部が取れても平気な子。それ人間じゃなくてゾンビですよね?
数々の特徴的すぎる子たちが、ヒトミ先生に相談を持ちかける。
ヒトミ先生の考え方は一貫している。
「思春期っていうのは、大人になる準備として、体も心も大きく変わる時期でね。体の変化も個人差がとても大きいから、胸が大きくなる子がいれば、舌が伸びる子もいるわ」
どんなにビックリする身体を持っていても、それは「個性」。そう言われてから読むと、人と違う身体を持った生徒たちの悩みも理解できる。
みんながハッピーエンドになってほしいと心から願ってしまう作品だ。
……とはいっても、妙にその「個性」が、エロティックに見えるのはなぜだろう?
<文・たまごまご>
ライター。女の子が殴りあったり愛しあったり殺しあったりくつろいだりするマンガを集め続けています。
「たまごまごごはん」