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10月1日はコーヒーの日 『珈琲時間』を読もう! 【きょうのマンガ】

2014/10/01


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『珈琲時間』
豊田徹也 講談社 \562+税


10月1日は「コーヒーの日」。国際コーヒー協会が定める“コーヒー年度”の始まりの日だ。
前年度のコーヒー豆の収穫が終わり、また新たにコーヒー作りをスタートする区切りの日というわけ。

『珈琲時間』は、コーヒーのある風景を描く17編からなるショート・オムニバス・ストーリー。
初対面の人との会話もはずむカフェの味、冷えた心と体に染みいる野点のコーヒー、水ようかんとともに供される自家製のアイスコーヒー……。(もちろん画面はモノクロなのだが)艶っぽい琥珀のゆらめきに、心とろかされる。

読んでいてふと気づくのは、いずれも人と人をつなぐ場にコーヒーがあることだ。心和む場面とは限らない。ときには取り調べの場で、離婚を切り出す話し合いで。たとえ想いはすれ違ってもひととき心を通わそうとする、そんなシーンにコーヒーはじつに似合う。
銃口を向け合う緊迫した局面で、相手に「まあ待てよ コーヒーでも飲まねえか?」と声をかけるチンピラの気持ちもわかるというものだ。
「人生に必要なのは何か? 生きる糧になるものは? 酒か? 恋愛か? 金か? それらは強すぎる 私は一杯のコーヒーだと思う」「一杯のコーヒーと口ずさむ歌 それが生きる慰めとなるのだ」は、本作屈指の名台詞。

「コーヒーでもどう?」と、誰かを誘いたい気分になる……心に染みいる名篇ぞろいの一冊だ。



<文・粟生こずえ>
雑食系編集者&ライター。高円寺「円盤」にて読書推進トークイベント「四度の飯と本が好き」不定期開催中。
サイト「ド少女文庫」

単行本情報

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