日々発売される膨大なマンガのなかから、「このマンガがすごい!WEB」が厳選したマンガ作品の新刊レビュー!
今回紹介するのは、『ボクだけ知ってる一宮さん』
『ボクだけ知ってる一宮さん』 第1巻
甘詰留太 白泉社 ¥600+税
(2017年7月28日発売)
真っ黒な髪に太枠のメガネに猫背、地味で野暮ったい、「クラスの目立たない女子」を体現したような一宮さん。
ところが彼女は大きな胸と厚い唇、そして抜群のスタイルを持つ、とんでもなくエロい体を持った女子だった。
甘詰留太の新作『ボクだけ知ってる一宮さん』は、そんな「隣の席の女子のエロさにクラスでただひとり気づいた俺」という、だいぶこじらせた独占欲をもった少年の話である。
『ナナとカオル』など一般誌でのギリギリ寸止めラインだからこそ描けるエロさには定評がある甘詰留太が描くだけあって、たしかに一宮さんの体はエロい。デカい胸もヤバイがとりわけぷるっぷるの唇のフェティッシュさがヤバイ。
そして何より、主人公の仁科くんが一宮さんのエロに気づいているのに、一宮さんも気づいているっぽい小悪魔さがヤバイ。
ぜひ、読者諸兄も一宮さんのエロさを知るべきと思う。
<文・前島賢>
82年生、SF、ライトノベルを中心に活動するライター。朝日新聞にて書評欄「エンタメ for around 20」を担当中。
Twitter:@maezimas