『うーたんとふみ』
再田ニカ ソフトライン/東京漫画社 \648+税
(2014年9月30日発売)
月に一度、遺伝性の体質として、なぜかうさ耳としっぽが生えてしまう「うーたん」こと兎田雷と、彼の幼なじみの「ふみ」こと八方田史の2人を主人公にした、ほのぼのラブストーリー。
うーたんの鍛え上げられたガチムチぎみの肉体と、かわいいうさ耳・しっぽのコントラストを鑑賞するもよし、作品全体を優しくおおうゆるやかな空気感を楽しむもよし。
悪意をもったキャラクターが登場しない、ほんわかハートフルテイストと、匂い立つようなエロ要素が共存している。いわゆるエロ描写は後半になるまで出てこないが、うーたんが漂わせる無自覚なエロスと、うーたんを想うふみの気持ちが熱い。
とにかく癒されたい人にオススメしたい一冊。
<文・永田希>
書評家。サイト「Book News」運営。サイト「マンガHONZ」メンバー。書籍『はじめての人のためのバンド・デシネ徹底ガイド』『このマンガがすごい!2014』のアンケートにも回答しています。
Twitter:@nnnnnnnnnnn
Twitter:@n11books