日々発売される膨大なマンガのなかから、「このマンガがすごい!WEB」が厳選したマンガ作品の新刊レビュー!
今回紹介するのは、『ふたりエッチ外伝 性の伝道師アキラ』
『ふたりエッチ外伝 性の伝道師アキラ』
モンキー・チョップ(著) 克・亜樹(案・監)
白泉社 ¥600+税
(2017年12月26日発売)
25歳同士で結婚した小野田真・優良のカップルが、お互いに性の初心者であることから「本当の夫婦」を目指してエッチのステップアップをしていくラブストーリー『ふたりエッチ』。
性体験がまったくない童貞・処女同士がお見合い結婚してしまう、というある意味究極にファンタジックなシチュで始まったマンガも連載開始から20年がすぎ、作品中の設定でも5年あまりがすぎた。
真&優良さんもとっくに童貞・処女を卒業して、毎日ズッコンバッコン……してやしないのである!
夫婦間の“したい”タイミング、ちょっと試してみたい斬新なスタイルなど、幸せで実りの多いセックスをめぐる悩みはますます増えていくのだ!!
でも、いい年をした2人がだれに相談ができるだろう?
そこに登場するのが、小野田明(アキラ)だ。
小野田家の長男で弁護士、28歳(初登場時)の既婚者。
弟の真が奥手でモテないことから童貞であることを知り、結婚を機会にセックステクや知識などを伝授していく。
セックスに関する勉強は現在も熱心で、妻に実践する以外には、ときどき風俗にいって研究している。
だが、つまらないことで妻にバレ、怒られたりしている。
いきなり新居を訪問したり、真のハネムーンにもついていったり、神出鬼没のお節介のルーツはどこにあるのか?
『名勝負数え唄』の鮮烈なデビューも記憶に新しいモンキー・チョップが描く、アキラ'Sビフォア・ヒストリー。
『ふたりエッチ』でもおなじみ、バナナ(男性器)までネタに盛りこんで、徹底的なエロ・バカに徹しているスタンスは編集部でなくても「正気か……っ!」と思わせるのだ。
<文・富士見大>
編集・ライター。最近お手伝いさせていただいた作品は『声優特撮の時間【せいゆうヒーロータイム】Vol.1 』ほか。