『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』第7巻
谷川ニコ スクウェア・エニックス \480+税
(2014年10月22日発売)
自意識過剰、非社交的で“みんな”のノリについていけない……そんなわけで“ぼっち”な子ってさほどめずらしいものでもないけれど、智子の場合は本気で中身がゲスい(笑)のがなかなか仲間ができない理由!?
つまりは誤解されやすいタイプではなく、本物の変人なんですよね。おっと、もちろん間違った自己アピールによって、素のヘンさをさらに増幅してしまっているのはたしかなのだが。
高校デビュー大失敗の1年が終わり、智子もいよいよ2年生。本巻では高校2年生の夏を満喫しようと前向きにがんばるエピソードが満載だ。
野球部の応援(「ち●んちんのデカさで打順が決まったらおもしろいのに」などと妄想)、女友だちと海(ひとりだけナンパされず)、メイクして浴衣着て夏祭り(智子を見下しきっている中1の従姉妹に監督されつつ……)!!
まあ、トピックだけ見ればなかなか高校生らしく充実した夏休みじゃないですか!?
なんだかんだでちょっとずつ変化している智子の生活。これから進路を考える時期を迎え、どんな展開が待っているのか、じつに楽しみだ。
<文・粟生こずえ>
雑食系編集者&ライター。高円寺「円盤」にて読書推進トークイベント「四度の飯と本が好き」不定期開催中。
「ド少女文庫」