『サイレントメビウスQD』第1巻
麻宮騎亜(著) 重馬敬(企画・構成) 講談社 \926+税
(2014年11月6日発売)
前作『サイレントメビウス』の最終決戦から17年後の2050年を舞台に、再び妖魔(ルシファーホーク)とAMP(対妖魔用特殊警察、通称・アンプ)との戦いが描き出される今作。
それにしても、前作から17年後の世界、なんだけれど、現実でも14年ぶり(!)の『サイレントメビウス』の復活となる。世界観は当時のサイバーパンクそのままで、ゴリッゴリの魔導×電脳SFなのは、前作を読んでいた人には懐かしく、初めて読む人には新鮮だし、世界観のスケールもデカっ!?となると思う。
いや~、やっぱりガッチリSF描けるってのはスゴいな! 架空の近未来の都市や妖魔、魔導という能力をあたかもそれがあるように描き出せてしまうってことが。画面の説得力ハンパない。
でも、ちゃんと美少女たちが今風にアップデートされてるのもさすがです。
タイトルの“QUADRIGA”は古代ローマ・ギリシアの4頭立ての戦車のこと。新生AMPの4つのチームのことを指しているのだろうか?
これまでのパートナー3人が殉職しハードラックの異名を持つアオイ・真境名(まじきな)の新パートナーとして登場したクリスの正体はいったい!?
まだまだ物語は動き出したばかり。謎だらけだがそれがいい。
<文・小山まゆ子>
フリーランスの編集・ライター。美術出版社刊『マンガ背景技法 グリッドで背景を描こう』(常野啓・著/菅野博之・監修)の第2弾にまたライターで参加しております。現在鋭意製作中。