このマンガがすごい!WEB

一覧へ戻る

12月13日は双子の日 『まりあ†ほりっく』を読もう!【きょうのマンガ】

2014/12/13


mariaholic_s01

『まりあ†ほりっく』第1巻
遠藤海成 KADOKAWA/メディアファクトリー 476+税


12月13日は「双子の日」。……と言われても、まったくゾロ目でもないので、ピンと来ないかもしれないが、1874年の12月13日に出された太政官布告によって「先に生まれた方を兄(または姉)とする」と決められたことにちなむ記念日なのである。
それまで、日本では先に生まれたほうを弟(または妹)として扱う習慣が根強く、いまだにそう勘違いしている人も見受けられるのだが、現在の法律では「生まれた順に戸籍に記載される」ことになっている、と覚えておこう。

さて、マンガの世界では、おそらくもっとも有名な『タッチ』の上杉達也・和也兄弟をはじめとして、双子が登場する作品は数多い。
主人公とラスボスが双子という『シャーマンキング』や、主要キャラがほとんど双子の『双恋』のように、双子が作品そのもののキーになっていることも少なくないが、ほかにも息ピッタリのコンビネーションを見せたり、殺人トリックに利用されたり……。とにかくマンガでは、やたらと双子が大活躍である。

そんななかでも、とりわけキャラの立った双子が登場する作品として挙げられるのが、つい先ごろ完結したばかりの『まりあ†ほりっく』。
アニメも2期まで放送された人気作品なので、ご存じの方も多いことと思うが、ヒロイン(?)の祇堂鞠也(しどうまりや)は、異性双生児の静珠(しず)と「互いに性別を偽ってそれぞれ女子校と男子校に通い、先に正体がバレたほうが負け」という勝負で、理事長の後継者の座を争っているという設定。

作品としては、女子校に通いながらもレズ趣味がまったく隠せていない主人公・宮前かなこが引き起こすドタバタ騒動がメインではあるのだが、鞠也と静珠の設定は、数あるマンガに登場する双子のなかでも、相当にねじれたものと言えるだろう。
そして、ことあるごとに「自分が兄」であることを主張する鞠也(本当は彼のほうが静珠なのだが、ややこしいので鞠也としておきます)なのだが、「双子の日」の由来である太政官布告がなければ立場が逆だったと思うと、なかなか愉快な想像もできるのではないだろうか。

なお、本作の最後を飾る第14巻は、2015年の1月23日に発売予定。8年間にわたって連載された人気作、『このマンガがすごい!WEB』でも、改めて振り返るかも……?



<文・大黒秀一>
主に「東映ヒーローMAX」などで特撮・エンタメ周辺記事を執筆中。過剰で過激な作風を好み、「大人の鑑賞に耐えうる」という言葉と観点を何よりも憎む。

単行本情報

  • 『まりあ†ほりっく』第1巻 Amazonで購入
  • 『まりあ†ほりっく』第13巻 Amazonで購入
  • 『タッチ』完全復刻版 第1巻 Amazonで購入

関連するオススメ記事!

アクセスランキング

3月の「このマンガがすごい!」WEBランキング