1年365日、そのどれもが何かの記念日です。
そんな「きょうは何の日?」にちなんだマンガを紹介するコラムが「きょうのマンガ」コーナー。
毎日、その日が始まる午前0時ちょうどに更新されている「このマンガがすごい!」の人気コーナーです。この記事では、2016年に配信された「きょうのマンガ」から、来週1週間の「きょうのマンガ」をまとめて紹介しちゃいます!
この「きょうのマンガまとめ」は前週の日曜日に、“来週読むべきマンガ”をお知らせしまーす♪
もちろん、毎日の「きょうのマンガ」は、今までどおり、日々更新していきますよー。
それでは、9月4日~9月10日までの「きょうのマンガ」をどうぞ!
9月4日~9月10日の「きょうのマンガ」
9月4日 くじらの日
『ふらいんぐうぃっち』 第3巻
石塚千尋 講談社 ¥429+税
9月4日は「くじらの日」です。
一般財団法人「日本鯨類研究所」が2012年に制定しました。
くじらといえば、食肉としてのイメージもありますが、その雄大な姿から『ゼルダの伝説』を始め、ファンタジー作品にも多く登場しています。そんな「くじらの日」に合わせて紹介するマンガは……『ふらいんぐうぃっち』です!
青森県弘前市を舞台に新米魔女の木幡真琴(こわた・まこと)の日常を描いた本作は、2016年にはアニメ化もされました。
第3巻には、真琴たちが空飛ぶクジラを見物しにいくエピソードが収録されています!
普通の人には見えないクジラとコミュニケーションを取る魔女と、時間と空間を股にかけるクジラの雄大さに目を奪われること間違いなし。
アニメと見比べてみてもおもしろいかもしれませんよ!
9月5日 『雨月物語』が銀獅子賞を受賞した日
『中公文庫 マンガ日本の古典28 雨月物語』
木原敏江 中央公論新社 ¥590+税
本日は『雨月物語』が、第13回ヴェネツィア国際映画祭で銀獅子賞を受賞した日。
原作となった『雨月物語』は、江戸時代に上田秋成によって書かれた全9編から成る読本(よみほん)です。
なんと脱稿から刊行まで、8年もの間推敲を重ねたともいわれています。映画はこの中の「浅茅が宿」「蛇性の淫」という2編を中心に構成されていますが、コミック版はさらに「菊花の約」「吉備津の釜」の2編を追加した全4編を収録。
純粋であるがゆえに人の心が生み出す怪異譚の数々……。
それは単なる恐怖ではなく、どこか切なく幽玄の美しさを湛えています。
秋の夜長に、古典怪談に触れてみてはいかがでしょう?
9月6日 妹の日
『さらば、佳き日』 第1巻
茜田千 KADOKAWA ¥650+税
9月6日は「妹の日」。
現代に活躍する女性の多くが「妹」であることを発見した、漫画家の畑田国男が1991年に制定しました。そんな妹の日にピッタリなマンガが『さらば、佳き日』です!!
地方都市に引っ越してきた平凡な新婚夫婦の桂一と晃。
新たな生活を送る2人は夫婦ですが、じつは2人は○○で……って、この記念日がヒントです!
穏やかに過ぎていく2人の生活。しかし、そこには常に終わりが来ることを予感させる「何か」が満ちています。
必ず訪れる終わりの時、それを迎えたときの2人はどういった決断を下すのでしょうか……。
9月7日 絶滅危惧種の日
『藤子・F・不二雄大全集 大長編ドラえもん』 第5巻
藤子・F・不二雄 小学館 ¥1,800+税
1936年9月7日、オーストラリア・タスマニア島でフクロオオカミの最後の1頭が死亡しました。
この出来事をきっかけにオーストラリアでは、この日を「絶滅危惧種の日」としました。そんな日に読みたいマンガが、この『大長編ドラえもん のび太と雲の王国』。
自身が国王の雲の王国をつくりあげたのび太(ちなみにドラえもんは総理大臣、しずかは王妃、スネ夫はナンデモ大臣、ジャイアンは召使い)は、偶然にも雲の上の世界を発見します。
そこは、地球上にかつて存在した「絶滅種」の動物を保護する王国。
保護されていたフクロオオカミやマンモス、ネッシー(!?)に加え、原作ファン歓喜の「あのキャラ」も登場していたんです!
9月8日 国際識字デー
『いきのびる魔法 ―いじめられている君へ』(『うつくしいのはら』所収)
西原理恵子 小学館 ¥1,000+税
本日は国際識字デー。1965年9月8日から開催されたテヘラン会議におけるイラン国王の提案がきっかけなのだそう。
今なお世界人口の5分の1は読み書きができず、その中での女性の割合が高く、UNESCOのレポートにも、識字率と貧困、性差別に因果関係があることが記されています。今回、ご紹介する『うつくしいのはら』は、戦乱のなかでも懸命に字を覚えようとした少女の物語。
描くのは『毎日かあさん』や『ダーリンは70歳』の西原理恵子。
わずか12ページの短い作品ですが、戦争の残酷さ、貧困の悲惨さ、それでもなお生まれる希望がつまっています。
そしてこの表紙に隠された「秘密」を知ったとき、これが決して海の向こうだけの話ではないと気づかされるでしょう……。
9月9日 弘兼憲史(漫画家)の誕生日
『講談社漫画文庫 新装版 課長島耕作』 第1巻
弘兼憲史 講談社 ¥750+税
本日、9月9日は漫画家・弘兼憲史の誕生日。
『課長島耕作』を始め、『人間交差点』や『黄昏流星群』など、だれもが知る作品を長年にわたって描き続けています。さてそんな日にご紹介するのはもちろん『課長島耕作』。
課長以外にも、部長や常務、会長、さらには入社したての時代を描くヤングや学生など、まるで大河ドラマのように彼の一生を描く「島耕作サーガ」ともいうべきシリーズの第1作目です。
ひとりのサラリーマンの出世物語ではなく、退職や左遷といった会社員なら経験するであろうドラマ(左遷はカンベンですが)が描かれているところも、長く支持を得ている要因です。長期休暇が明けると会社を辞めてしまう新入社員も多い昨今。
LINEで退職を知らせる前に、『課長島耕作』を手に取って「社会人あるある」を知れば少しは肩の力も抜けるハズ⁉
9月10日 木村政彦の誕生日
『梶原一騎原作漫画傑作選 男の星座』 第1巻
梶原一騎(作) 原田久仁信(画) 高森敦子(監) 松文館 ¥1,000+税
9月10日は柔道家の木村政彦の誕生日。 その苛烈なスタイルから「鬼の木村」との異名を持つ彼の人生は、まさに柔道とともにありました。 常軌を逸したエピソードが多い格闘家のなかでも、1日10時間の打ちこみで木を枯らす、睡眠中はイメージトレーニングなど、彼のものは特に異彩を放っています。
本日ご紹介するのは『男の星座』。
『空手バカ一代』の原作者としても知られる、梶原一騎の自伝的作品である本作。
プロレス界の最大の謎、「昭和の巌流島」とも呼ばれる、木村政彦と力道山の試合を観戦していた梶原一騎こと梶一太。
そのとき梶原一騎に走った、作家人生をスタートさせるほどの衝撃とは……?