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9月10日は木村政彦(柔道家)の誕生日 『男の星座』を読もう! 【きょうのマンガ】

2016/09/10


365日、毎日が何かの「記念日」。そんな「きょう」に関係するマンガを紹介するのが「きょうのマンガ」です。

9月10日は木村政彦の誕生日。本日読むべきマンガは……。


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『梶原一騎原作漫画傑作選 男の星座』第1巻
梶原一騎(作) 原田久仁信(画) 高森敦子(監) 松文館 ¥1,000+税


本日9月10日は、日本の柔道家・木村政彦の誕生日だ。

10歳の頃から柔道を始めた木村は、高校時代には全国大会優勝と、徐々にそのすさまじい才能を開花させていく。
その後、拓殖大学にて師範を務めていた「鬼の牛島」こと牛島辰熊の指導を受け、その強さにさらなる磨きをかけた。

全日本選手権13年連続優勝、15年不敗と、栄光をほしいままにしていた木村。
だが、師匠である牛島が旗揚げした「プロ柔道」への参加を経たのち、プロレスラーへと転向した木村は、「昭和の巌流島」とも称される力道山との試合での敗北により、表舞台から姿を消してしまう。

今回紹介する『男の星座』は、そんな木村政彦の敗北が、のちに漫画原作者として一世を風靡する主人公・梶原一騎こと梶一太の作家人生のスタート地点として描かれている。
木村政彦の敗北に衝撃を受けると同時に、その場で試合に勝利した力道山に挑もうとした大山倍達に心を奪われる一太。その瞬間、彼の劇画人生が動き始めるのだ。

また、力道山に対して大山が名乗りをあげる場面は、『空手バカ一代』でも描かれており、自伝的作品である本作ではこの場面を描くのは2度目。冒頭に持ってきたことからも、梶原一騎の熱き思い入れがうかがえる。

木村政彦の誕生日であるこの日、『男の星座』、『空手バカ一代』、そして『男の星座』の作画を手がけた原田久仁信が現在連載中の『KIMURA -木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか-』もあわせて、誇張はあっても決して虚構ではない「鬼の木村」の人生を再確認してみてはいかがだろうか。



<文・山田幸彦>
91年生、富野由悠季と映画と暴力的な洋ゲーをこよなく愛するライター。怪獣からガンダムまで、節操なく書かせていただいております。
Twitter:@gakuton

単行本情報

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