『トクサツガガガ』第2巻
丹羽庭 小学館 \552+税
(2015年3月30日発売)
なんでこんなにおもしろいんだろ。
ありそうでなかった、女性の特オタ(=特撮オタク)を主人公にした「オタクあるある」コミックも、はや2冊目。
1巻に引き続き、この巻でも特オタ女子・仲村さんの(隠れ)オタクライフは、いろんな意味で絶好調だ。
ついに見つけた隠れオタ仲間と中野某ウェイに買いものに行って同好の士のありがたみを噛みしめ、特撮ファン必携の児童誌「てれびくん」(版元が同じ小学館なので、実名で登場!)の買い方に悩み、戦隊もの巨大ロボット玩具の置き場に悩み、ヒーローのグリーティング(ショッピングモールなどで実施されるスーツ姿のヒーローとの交流イベント)で子どもの特撮愛を守り、非オタでイケメン好きな同僚に「特撮沼」への罠をしかけ……。
そして、敵か味方か、謎の動きを見せる新キャラクター登場という燃える展開っ!
毎回、特撮をとり巻く多彩なトピックを、見事な切り口で、知ってる人にも知らない人にも笑って泣けるエピソードに昇華している点は、本当にスゴい!
特撮好きなアナタも、ちょっと知らない世界を覗いてみたいアナタも、そしてただ「なんかおもしろいマンガないかな~」と思っているアナタも、ぜひぜひ手にとっていただきたい。
……あ、ところで、あとがきマンガで丹羽先生ご本人は「女の子を描くのがコテンパンに苦手」とおっしゃってるんですが、仲村さん超かわいいですよ! 好きだー!(魂の叫び)
<文・後川永>
ライター。主な寄稿先に「月刊Newtype」(KADOKAWA)、「Febri」(一迅社)など。
Twitter:@atokawa_ei