『服なんて、どうでもいいと思ってた』第2巻
青木U平 KADOKAWA ¥552+税
(2015年7月23日発売)
盆栽雑誌の編集者だった花月の異動先は、こともあろうに女性ファッション誌!?
意味不明のオシャレワードがとびかうなか、オシャレと無縁の男編集者だけで組まれた女性誌「ルイルイ」C班の4人は、きょうも異文化にまみれて四苦八苦。美魔女編集長は「あなたたちにしかできない仕事がある」と期待を寄せているようだが……。
オシャレ度ゼロな人じゃなくても、共感しどころがいっぱいだ。コレクションに登場する最先端すぎるファッションに「?」しか湧かないことってけっこうあるじゃないですか。
本編でも、海外セレブが取り入れて注目された、日本の小学生のランドセルを美魔女編集長が背負って登場するシーンがあるのだが……う~ん、オシャレってなんだろう? 「これがオシャレ」って言ったもん勝ち? 笑わされつつ考えさせられるポイントが盛りだくさんだ。
最新2巻の見どころは、なんといっても出版社内での女性誌戦争。
「保守」と「上品」を掲げる「ルイルイ」と、「個性」「自由」を重んじるいわばサブカル系のファッション誌「Zappa」。
編集長バトルに巻きこまれた花月たちがこれからどんな意外な奮闘を見せるのか、次巻が今から楽しみだ。
<文・粟生こずえ>
雑食系編集者&ライター。高円寺「円盤」にて読書推進トークイベント「四度の飯と本が好き」不定期開催中。
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