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『深海魚のアンコさん』第4巻 犬犬 【日刊マンガガイド】

2015/09/09


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『深海魚のアンコさん』第4巻
犬犬 ほるぷ出版 ¥570+税
(2015年8月11日発売)


「このマンガが、すごい性癖を開く!」みたいな賞があるなら強く推したい作品。
学校の一割が人魚、という世界が舞台の本作。たくさんの人魚が人間と一緒に暮らしている。

人魚といえば、下半身の魚部分がすらりとしているのが定番。
ところが主人公のアンコさんは、下半身がチョウチンアンコウ。
「ぬるぬる」「ぶよぶよ」「ぼつぼつ」「びろびろ」
ふだんは「人魚薬」で足をつくり、人間と同じように歩行。薬が切れると尾びれに戻る。
アンコさんはビロン、と尾びれが戻った後、顔を真赤にして恥じらいながら、下半身を隠そうとする。
尾びれの表現に、官能的な性がただよう。

人魚好きの友達の少女・若狭乙見(わかさ・おとみ)の行動で、フェチポイントがわかりやすく表現される。
たとえば体長測定では、アンコさんは尾びれに力をいれてピンと伸ばす。
それを見て若狭はキュンときて興奮、鼻血がタラリ。

また若狭は人魚の下半身を触るのが大好き。
4巻ではアンコの妹、小3の灯に興味を持ってしまう。下半身アンコウの幼女に「触ってもいいよ」といわれてブルブル震え、一線を越えそうになる若狭。
あげくのはて、彼女は4巻でアンコと灯とお風呂に入る時「海鮮姉妹丼」という単語を生み出す。

最終巻の第4巻では、各種人魚大集合のシーンがある。
ぬるぬるのウナギ、ぷよぷよのフグ、ピンピンするトビウオ、ヒラヒラのミノカサゴ、そしてアンコウ。
仮にアンコさんのフォルムがいまいち刺さらなかった人でも、だれかひとりでもピンとくる子を見つけられたら、楽しい人魚フェチ人生の幕開けです。



<文・たまごまご>
ライター。女の子が殴りあったり愛しあったり殺しあったりくつろいだりするマンガを集め続けています。
「たまごまごごはん」

単行本情報

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