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11月22日は織田信長(戦国大名)が弟・織田信行を暗殺した日 『センゴク外伝 桶狭間戦記』を読もう! 【きょうのマンガ】

2015/11/22


365日、毎日が何かの「記念日」。そんな「きょう」に関係するマンガを紹介するのが「きょうのマンガ」です。

11月22日は織田信長が弟・信行を暗殺した日。本日読むべきマンガは……。


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『センゴク外伝 桶狭間戦記』第3巻
宮下英樹 講談社 ¥695+税


本日11月22日は、後世までその名を轟かせる戦国時代の傑物・織田信長が、自身の弟である織田信行を暗殺した日だ。
その模様は、主人公・仙石権兵衛秀久(せんごく・ごんべえ・ひでひさ)を中心に、戦国の世を駆け抜けた人々の人生を描いた大河マンガ『センゴク』の番外編、『センゴク外伝 桶狭間戦記』で拝むことができる。

『センゴク』本編にて、覇業を成しとげ「魔王」と化していく姿が描かれた信長が、その覇道のスタートを切るまでの姿が描かれている『桶狭間戦記』。

今回の本題である、織田信行の暗殺について語られるのは第3巻だ。
父・信秀が死に、尾張の大名となった信長。しかし、幼少の頃から「悪郎(わろ)」を自称してトラブルを起こし続け、元服後もその悪評から隣国・美濃の斎藤家からの信用も得られない。
そんな信長を、織田家の者や臣下たちは信用しようとしなかった。

このままでは、いずれ織田家の命運は尽きる……。
そう考えた柴田勝家をはじめとする織田家の宿老たちと、信長よりも品行方正な信行を当主にしたいと考える母・土田御前は、尾張を治めつつある信長を排除しようと考える。
有力者たちが周囲を固めている信行に対し、後ろ盾もなく圧倒的に不利な信長。
だが、だれもが信行が勝つと予想した兄弟対決は、信長の勝利に終わった。

周囲の支持を得られなかった信長が、なぜ信行を制したのか。
それは、「銭」の力だ。悪童として過ごすなかで、かつて父に協力していた津島商人から銭の価値を学んでいた信長は、勝算高い信行に投資するはずであった熱田商人衆を、巧みな交渉で味方につけている。

商人を味方にし、銭を手中に収めて戦いに勝利するという戦いの構図は、のちの桶狭間の戦いや、『センゴク』本編中でも繰りかえされていく。
時間軸的には、この戦法の記念すべき被害者第一号が、織田信行なのだ。

こうして、織田信行を下し、覇道を突き進み続ける信長だったが、のちに明智光秀によって討たれてしまう。
豊臣秀吉をはじめとする残された人々はどのように戦国の世を生きるのか、現在始まったばかりの第4部『センゴク権兵衛』本編にて、ぜひ見届けていただきたい。



<文・山田幸彦>
91年生、富野由悠季と映画と暴力的な洋ゲーをこよなく愛するライター。怪獣からガンダムまで、節操なく書かせていただいております。
Twitter:@gakuton

単行本情報

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