『JOJONIUM ジョジョの奇妙な冒険 函装版』第8巻
荒木飛呂彦 集英社 \1,440
(2014年6月4日発売)
現在「ウルトラジャンプ」で連載中の『ジョジョリオン』まで、28年にわたる『ジョジョの奇妙な冒険』の世界観を“元素”に喩え、本体を収納する「函(はこ)」をはじめとする豪華な想定を施した愛蔵版『JOJONIUM』が、昨年末より毎月ほぼ1巻のペースで刊行中。
今月発売の第8巻は、ついに第3部「スターダストクルセイダース」へと突入。第1部の緑、第2部の赤から、鮮やかな青のカラーリングへと変化した函には、主人公・空条承太郎と、そのスタンドであるスタープラチナの描き下ろしイラストが使用されている。
「スターダストクルセイダース」は、現在『ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース』のタイトルでアニメ作品も放映中のため、そちらで知って原作に興味をもった新規ファンも多いのではないだろうか。
2代目JOJOことジョセフ・ジョースターと究極生物カーズの死闘から50年後、特殊能力「スタンド(幽波紋)」を操るジョセフの孫・空条承太郎=3代目JOJOと、仲間たちの冒険の旅を描いた「スターダストクルセイダース」は、シリーズ屈指の人気を誇る。
ジャンプコミックスでは第13巻前後にあたる本巻収録のエピソードも、連載当時と変わらぬ魅力で一気に読ませる。また、巻末の荒木飛呂彦自身によるキャラクター解説も見逃せない。
なお、公式サイトでは毎巻の函に巻く「オビ」のアオリを、一般読者から募集している。
現在は第11巻のアオリがお題。こちらでJOJO愛にあふれたキャッチコピーの数々を楽しむのも、自ら応募して「ジョジョ」シリーズの長い歴史に名を刻むことを志してみるのもよいだろう。
<文・富士見大(コンテンツボックス)>
編集プロダクション・コンテンツボックスの座付きライター。担当作品は『衝撃ゴウライガン!!兆全集』(廣済堂出版)、『THE NEXT GENERATION パトレイバー』劇場用パンフレットほか。間もなく約1年がかりの取材活動が公開となる予定。