『あさきゆめみし』第1巻
大和和紀 講談社 660+税

1913年7月15日、実業家・政治家の小林一三によって、宝塚歌劇団の前身となる宝塚唱歌隊が設立した。
同年12月には、宝塚少女歌劇養生会に改称し、翌年には歌劇『ドンブラコ』（桃太郎が題材）が披露された。
1919年には宝塚歌劇音楽学校が設立され、同時に宝塚少女歌劇養生会は宝塚少女歌劇団として新たに発足した。現在の宝塚歌劇団という名に変わったのは、1940年のことである。

宝塚歌劇団によって舞台化されたマンガ作品といえば、池田理代子『ベルサイユのばら』が有名だが、それだけではない。
大和和紀の『あさきゆめみし』は、2000年に『源氏物語 あさきゆめみし』のタイトルで舞台化され、原作にない設定や斬新な演出で大好評となった。2007年にはリニューアル版『源氏物語 あさきゆめみしII』も披露されている。

宮城理子の『メイちゃんの執事』といった少女マンガのほかにも、手塚治虫の『ブラック・ジャック』、村上もとかの『JIN-仁-』、本宮ひろ志の『猛き黄金の国』など、男性主人公の青年マンガを原作とした演目もある。

マンガ版の主人公と宝塚版の主人公、ぜひとも見比べてみたい。

＜文・小林美姫＞
ぴあを経てフリーで活動。『井上雄彦ぴあ』『ワンピースぴあ』『ポケモンぴあ』『プリキュアぴあ』『細田守ぴあ』（ぴあ）、『プリキュア10周年公式ブック』（メディアパル）など。
Twitter：@mikitty116