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5月9日は呼吸の日 『ジョジョの奇妙な冒険』を読もう! 【きょうのマンガ】

2016/05/09


365日、毎日が何かの「記念日」。そんな「きょう」に関係するマンガを紹介するのが「きょうのマンガ」です。

5月9日は呼吸の日。本日読むべきマンガは……。


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『JOJONIUM ジョジョの奇妙な冒険 [函装版]』第5巻
荒木飛呂彦 集英社 ¥1,429+税


5月9日は「呼吸の日」。
言わずもがな、「5」と「9」で「呼吸」という語呂合わせではあるのだが、これは近年、呼吸器に関する疾患が増加傾向にあることを危惧したNPO法人・日本呼吸器障害者情報センターが、「よりよい呼吸を考える日」にと制定したもの。つまり、いたってまじめな記念日なのである。
健康な時は意識する機会がほとんどないものの、喘息や気管支炎などになると、心から「普通に呼吸できること」のありがたみがわかるというもの。みなさまも健康にはお気をつけください。

ところで、あらゆるスポーツや格闘技には、その基礎の基礎で呼吸法が重要だったりするし、コンビプレーともなるといわゆる「阿吽の呼吸」が必須であるゆえ、「呼吸」に関連するエピソードはマンガ作品には意外なほど多いのである。
……と、この流れなら『ハイキュー!!』の“阿吽コンビ”が正攻法のような気もうっすらするのですが、やっぱり「呼吸法」といえば『ジョジョの奇妙な冒険』!
「『このマンガがすごい!WEB』でジョジョネタ何回目だよ!?」と言われようと、読者が泣くまで紹介するのをやめないッ!!!!

「呼吸法」がパワーの源である「波紋」は、『ジョジョ』の第1部と2部の中核をなす能力。そのためVSブラフォード戦のように「一呼吸」が勝敗を決することも少なくないのだが、なかでももっとも呼吸を意識する羽目になるのは……やはり第2部でジョセフ・ジョースターが「呼吸法矯正マスク」を装着させられ、1カ月に及ぶ特訓を強いられるエピソードだろう。
ご存じの方も多いとは思うがこのマスク、波紋を生み出すための呼吸が乱れると、たちどころに「酸欠の断末魔の苦しみになる」というシロモノ。
そんななかば拷問のような仕打ちに、ジョセフは師匠のリサリサに超ネガティブな感情を抱くのですが、マスクが波紋の修行に大きな効果をもたらすことを実感すると、掌返しで従順に。

その後もエシディシとの戦闘中では、マスクが直接的にガードになったり、初めてジョセフがマスクをしていない姿を見たスージーQとのなれそめがあったりと、「呼吸法矯正マスク」は『ジョジョ』2部でたいへん重要な働きをするアイテムとなる。

そろそろ石仮面ばかりではなく、このマスクも商品化されてもいいんじゃあ……? と思わなくもない。まぁ、日常で使うことはたぶんないと思いますが。

ちなみにスタンドバトルがメインとなってからの『ジョジョ』でも、たとえば第5部のナランチャVSスクアーロ戦やリゾットVSドッピオ戦、第6部のVSラング・ラングラー戦や最終決戦などなど、「呼吸」が超重要ファクターとなるエピソードが異様なまでに多いことにお気づきだろうか?
「呼吸の日」ということで、そんな数々のバトルを息を呑みながら振り返るのもいいかも。



<文・大黒秀一>
主に「東映ヒーローMAX」などで特撮・エンタメ周辺記事を執筆中。過剰で過激な作風を好み、「大人の鑑賞に耐えうる」という言葉と観点を何よりも憎む。

単行本情報

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