日々発売される膨大なマンガのなかから、「このマンガがすごい!WEB」が厳選したマンガ作品の新刊レビュー!
今回紹介するのは、『おとりよせ 王子飯田好実』
『おとりよせ王子 飯田好実』 第7巻
高瀬志帆 徳間書店 ¥562+税
(2016年7月20日発売)
愛読書は「週刊文春」である。
ひと頃は「センテンススプリング」とか呼ばれて局地的話題をかっさらいましたね。
目的はゴシップ記事にあらず(読むけどね)。
巻末で連載されている「おいしい! 私の取り寄せ便」を読むために、毎週400円を払っているのだ。
著名人お気に入りのおとりよせ品を紹介するだけの連載だが、おとりよせ品の写真と紹介文だけで構成された誌面にストイックさを感じてホレボレ。
で、『おとりよせ王子 飯田好実』第7巻である。
システムエンジニアのイマドキ男子・飯田好実(いいだ・よしみ)が、ノー残業デーの水曜日にデートもせず、飲み会にも参加せずに家に直行しておとりよせグルメを楽しむ……という本作、ついに最終巻だ。
第7巻で、個人的に「ベスト☆おとりよせ賞」を贈るなら、『第63便 レンジでチンギス3食セット(肉のスズキヤ)』に決まり。レンジで調理できるジンギスカンのおとりよせセットを、飯田くんはカット野菜を加えてアレンジ! ビールがススムんだな~。
『最終便 マンガ肉(ヤンパオ)』では、飯田くんの職場の新人歓迎会の様子が描かれている。
メニューはバーベキュー。幹事に任命された飯田くん、みんなのために「マンガ肉」をおとりよせ! 「はじめ人間ギャートルズ」に出てきそうな「マンガ肉」に、仲間のテンションもアゲアゲだ。
ひとりで食べればああ幸せ、みんなで食べればおいしいうえにめっちゃ楽しい。
今後は飯田くんを見習って、おとりよせライフにますます精を出す所存である。みなさんもぜひ!
<文・片山幸子>
編集者。福岡県生まれ。マンガは、読むのも、記事を書くのも、とっても楽しいです。