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10月17日は「オンラインゲームの日」 『ログ・ホライズン』を読もう! 【きょうのマンガ】

2016/10/17


365日、毎日が何かの「記念日」。そんな「きょう」に関係するマンガを紹介するのが「きょうのマンガ」です。

10月17日はオンラインゲームの日。本日読むべきマンガは……。


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『ログ・ホライズン』 第1巻
橙乃ままれ(作) ハラカズヒロ(画) 桝田省治(監) KADOKAWA ¥680+税


1997年のきょう「ウルティマオンライン」(以下UO)の英語版が発売されたのを記念して、10月17日は「オンラインゲームの日」と制定されている。
UOといえば、ネットワークRPGの始祖のひとつとされるほどの著名MMO(大規模多人数同時参加型オンラインロールプレイングゲーム)で、現在もなお多くのプレイヤーを持つ。
このUOが人気を博したのを皮切りに、日本でも「ファイナルファンタジーXI」など、数多くのMMOが生まれた。

MMOはハマっていくにつれ費やす時間も増え、まるでその世界でもうひとつの人生を生きているような気にさせられるものだ。
それが本当に起こってしまったという前提でスタートするのが、きょうご紹介する『ログ・ホライズン』。
原作小説のコミカライズで、アニメにもなった大ヒット作品で、いわゆる“ゲーム内閉じこめられ”系ストーリーのなかでも代表的なものとなっている。

老舗オンラインRPG「エルダー・テイル」。
その12番目拡張パック発売日に、推定3万人の日本人プレイヤーがゲームのなかに閉じこめられてしまうことになった。
もとの世界に戻る方法はいまだ見つからない。たとえ戦闘で死んだとしてもゲームと同じくそのまま生き返るだけ。しかも食べものには味が感じられないとなると、生きる楽しみもなくなるというもの。

人々はなすすべもなく、ただうつろに日々を過ごすだけとなった。
しかし、そんな世界でも立ち上がろう、何かをなしとげようと考える人間はいた。
それが通称「腹ぐろ眼鏡」ことシロエだ。
親友である直継、シロエを主君と仰ぐアカツキとともに、離れた地にひとり残された少女を助けに旅立つことになる――。

第1巻は職業に応じた服装に装備アイテム、武器、移動手段(グリフォン!)など、いわゆるファンタジーMMOの世界に少しでも触れたことのある人なら、ページをめくるだけでワクワクしてしまう内容がてんこ盛り。
世界の仕組みを端的に説明しつつも、フィールドやダンジョンの描写、何より戦闘シーンに重きを置くというマンガの利点を活かした構成だ。

主人公シロエは戦闘支援に長けた「付与術師(エンチャンター)」という職業。ガタイのいい直継はいわゆる盾役の「守護戦士(ガーディアン)」、少女のようなアカツキは一撃必殺の「暗殺者(アサシン)」だ。
シロエを司令塔とし、直継が敵を引きつけ、アカツキがダメージを与える。完璧な協力態勢のもとで自らの技を駆使し、モンスターを次々と倒す――MMOプレイヤーなら誰もがあこがれる、流れるような戦闘がいきいきと描かれている。

まだストーリーの幕は上がったばかりだが、このあとの展開を少しだけ紹介すると、シロエたちは今自分たちが生きている「エルダー・テイル」の世界そのものに関与し、改革者となっていく。
その方法も読者の想像を超え、非常に奥深い展開が待っている。
未知のフィールドを旅する冒険者の気持ちで、読み進めていってほしいシリーズだ。



<文・山王さくらこ>
ゲームシナリオなど女性向けのライティングやってます。思考回路は基本的に乙女系&スピ系。
相方と情報発信ブログ始めました。主にクラシックやバレエ担当。
ブログ「この青はきみの青」

単行本情報

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