日々発売される膨大なマンガのなかから、「このマンガがすごい!WEB」が厳選したマンガ作品の新刊レビュー!
今回紹介するのは、『私がモテてどうすんだ』
『私がモテてどうすんだ』 第10巻
ぢゅん子 講談社 ¥429+税
(2016年10月13日発売)
妄想大好きな腐女子が、愛するアニメキャラの死をきっかけに激ヤセし、絶世の美女に変身。
以降、学園のイケメンたちから言い寄られ、妄想全開の日々もままならず、まさに「私がモテてどうすんだ!」という毎日を送ることになってしまうという本作。
主人公・芹沼花依(せりぬま・かえ)をとり囲むのは、爽やかな王道系・五十嵐、チャラ男だけど妹思いな七島、ツンデレな美少年・四ノ宮、天然で包容力のある六見、そして女性ながら男前すぎる二科という、5人(内ひとりは女子)のイケメンたちだ。
そんなよりどりみどりな状況で、恋愛に鈍い花依がキュンとしたり、ドキッとしたり……。
これ、なんて乙女ゲー?
そんな本作の第10巻がついに登場した。
キーパーソンとなるのは、第9巻のラストに登場した新キャラ・三星。
イケメン声優として活躍する彼は、なんと花依の幼なじみだったこともあり、2人は急速に距離を縮めていく。これは、まさかの大本命が登場か!?
……と思いきや、なにやら不穏な動きを見せる三星。
そう、彼には黒い一面があり、どうやらその目的は花依のよう。
いっこうに恋模様が進まなかった本作も、ここに来て急展開を迎えるのである。
はたして三星の狙いは? それが明らかになったところで、本巻は締められる。
これは続きが気になってしかたないパターンのやつだ!早く!早く、第11巻を出して―――!
ここに来て、またしてもクセの強い新キャラを投入してくるあたり、本作が秘めるポテンシャルは相当なもの。秋からスタートのアニメも好評放送中で、まだまだ僕ら読者を楽しませてくれそうである。
この調子で、腐女子のリアル乙女ゲー生活を引き続き堪能していきたい。
<文・五十嵐 大>
83年生まれの、引きこもり系フリーライター。デスゲーム系やバトルもの、胸キュン必至の恋愛マンガやBLまで嗜む、マンガ好きです。マイブームは、マンガ飯の再現。