365日、毎日が何かの「記念日」。そんな「きょう」に関係するマンガを紹介するのが「きょうのマンガ」です。
11月4日はハワード・カーターがツタンカーメン王の墓の入口を発見した日。本日読むべきマンガは……。
『イマドキ☆エジプト神』 第1巻
美影サカス 一迅社 ¥815+税
1922年11月4日、イギリスの貴族・カーナヴォン卿の支援を受けた考古学者ハワード・カーターはエジプトのナイル川西岸に広がる「王家の谷」でツタンカーメンのものと思われる王墓を発見した。
3000年以上にわたって奇跡的に盗掘を避けられたツタンカーメン王墓は、王のミイラをはじめ黄金のマスクなどの副葬品がほぼ完全な形で出土、歴史的な発見に世界がわいたという。
そんなこんなでロマンあふれる古代エジプト文明は21世紀になっても不動の人気。
今年に入っても『エジプトの三角』や『ベイビーゴッド 残虐と純情のメジェドさま』と、エジプトをテーマにしたマンガは、多数登場している。
なかでもチェックしておきたいのは2016年6月の「このマンガがすごい!」ランキングオンナ編にもランキング入りした『イマドキ☆エジプト神』だ。
ひょんなことから人間の藤井さんのお宅に住む(飼われる?)ことになったのは冥界の裁判神・アヌビスとファラオの守護神・バステト。ジャッカルの頭を持つアヌビスは隙あらば他人をミイラにしようとし、ネコの頭を持つバステトはもう、まんまネコらしくフリーダムなのである。
ほかにもセト(ハヤブサ)、セベク(ワニ)、ヘケト(カエル)、トート(トキ)といった個性的な神々が登場するが、なかでもその造型およびキャラ設定からしてシュールとしか言いようのないのがメジェド神とアテン神! メジェドは頭から袋をかぶった姿で2つの目だけがのぞいてそこからビームをはなち、アテンは球体から放射状に何本もの細い“触手”が伸びた「エ○ァの使徒」みたいな存在だ。
……と、言葉で説明したところでまったくピンとこないと思うんで、ここはやっぱり、マンガを読んでそのシュールさに触れてみていただきたい。
まじめにエジプト神話の設定にのっとっている神々の特技や趣味・嗜好にも注目である。
<文・富士見大>
エジプトの神々ではメジェド単推しの編集・ライター。特撮のあれこれやマンガのあれこれに携わる。最近作は『「仮面ライダー」超解析 平成ライダー新世紀!』、「東映ヒーローMAX Vol.54」。間もなく発売の『「ウルトラマン超解析」大怪獣激闘ヒストリー!』にも参加しています。