365日、毎日が何かの「記念日」。そんな「きょう」に関係するマンガを紹介するのが「きょうのマンガ」です。
11月22日はボタンの日。本日読むべきマンガは……。
『ジョジョの奇妙な冒険』 第37巻
荒木飛呂彦 集英社 ¥390+税
11月22日は「ボタンの日」。
これは明治3年のこの日、日本海軍の制服としてヨーロッパスタイルのネイビールックが採用されたことにちなんで制定されたもの……とだけ聞いてもピンとこないかもしれないが、その制服に配されたボタンの数を見ればだれもが納得するだろう。
なにせ前面にタテ9個が2列、背面にも3個が2列、合計24個もの大量のボタンが配されている制服なのだ。もはや服というか、ボタン!?
さて、本日はそんな制服にちなんだマンガを……とも思ったのだが、マンガに登場したボタンといえば、やっぱり『ジョジョの奇妙な冒険』第4部が忘れがたい。
シリアルキラー・吉良吉影の正体に迫る手がかりとなるコートのボタンを、仗助たちに届けて絶命する重ちーの凄絶な最期。
現在、『ジョジョ』4部のアニメ版も絶賛放映中につき、あらためてその記憶を鮮明にした人も多いと思われるが、重ちーの“好感度ちっとも高くないのに憎めないキャラ”や、その後の緊張感高い追跡劇など、ちっぽけなボタンひとつから思い出される『ジョジョ』4部の名場面は非常に多いだろう。
ちなみにファンの間では有名なことではあるが、このボタンを追ってバトルが繰り広げられる「靴のムカデ屋」は、『ジョジョ』4部の舞台・杜王町のモデルである仙台に実在する(実際の名称は「むかでや」)。
作中に登場する領収書を発行してくれるサービスもあり、「聖地巡礼」には欠かせないスポットとなっている。
ファンなら、ボタンを追って一度は訪れてみたいですよねー。
<文・大黒秀一>
主に「東映ヒーローMAX」などで特撮・エンタメ周辺記事を執筆中。過剰で過激な作風を好み、「大人の鑑賞に耐えうる」という言葉と観点を何よりも憎む。