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12月31日はボートレース「クイーンズ クライマックス」の日 『競艇少女』を読もう! 【きょうのマンガ】

2016/12/31


365日、毎日が何かの「記念日」。そんな「きょう」に関係するマンガを紹介するのが「きょうのマンガ」です。

12月31日はクイーンズクライマックス。本日読むべきマンガは……。


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『競艇少女』 第1巻
寺島優(作) 小泉裕洋(画) 集英社 ¥505+税


大晦日のボートレースは、女子レーサーによる華やかな「クイーンズクライマックス」が平和島にて行われる。
今年(2016年)で第5回とまだ歴史の浅いGⅠだが、第3回より大晦日開催が定例化。福岡で行われた昨年(2015年)は、地元の川野芽唯(29歳)が初V。優勝賞金1000万円をゲットした。

ボートレースの選手は現時点で1608人。そのうち約1割強の212人を女子が占めている。女性戦も隆盛だがボートレースは基本的に男女混合。実力さえあれば、屈強な男たちを蹴散らし、1億、2億とガンガン稼ぐことも可能なのだ。

「そりゃモーターさえ優秀なら、女子でも勝てちゃう競技でしょ?」と勘違いしている方もいることだろう。
しかし、いまだに女子選手によるSG(スペシャルグレード/最高峰のレース)優勝は果たされていない。それどころかSGの優勝戦に進んだ選手も、寺田千恵(2001年「グランドチャンピオン」5着)と横西奏恵(2006年「総理大臣杯」6着/2011年「笹川賞」6着)の2名しかいないのだ。

人数的に不利という側面はもちろん、女子のほうが男子よりも闘争心が劣っているなど、諸説は多々ある。
だが、長いボートレースの歴史のなかで何千人もの女子レーサーが生まれてきたのだから、そろそろSGを何勝もするようなスーパーヒロインが現れても、おかしくない。
『競艇少女』は、そんなボートファンの夢を主人公の速水晶(はやみ・あきら)に託して生まれた作品だ。

物語は財閥系のバリバリお嬢様である晶が、借金取りから逃げている三田村という中年男で出会うところから幕を開ける。競艇(現在の呼称はボートレース)好きの三田村は、晶から軍資金を借りて勝負! 晶の助言で見事に大穴を的中させる。
一方、晶は男女混合で激戦を繰り広げる水上の格闘技に魅せられ、親から押しつけられた留学や結婚の道を断って競艇選手の道を歩み始める。

かくして研修所時代~プロ入りと順を追って晶の成長物語が展開されるのだが、そこで描かれるのは壮絶な男尊女卑のエピソード。
ほかの公営競技と比べて女子比率が多いとはいえ、プロの世界でなかなか活躍できない女子レーサーは馬鹿にされ、何かにつけて「女子だから」と男たちにあざ笑われるのだ。

もちろん、これはマンガ的なデフォルメだが、多かれ少なかれ、現実の女子レーサーも似たような言葉を同業者やファンの男から浴びせられたことはあるだろう。
晶は口調こそ最後までお嬢様言葉だが、ぬくぬくと育ってきた環境を捨て、実力と反骨精神で逆境をはねかえしていく。

きょうの「クイーンズクライマックス」を制した女子レーサーが、勢いそのままに来年のSG戦線でバリバリ活躍するシーンを見てみたい!



<文・奈良崎コロスケ>
中野ブロードウェイの真横に在住。マンガ、映画、バクチの3本立てで糊口を凌ぐライター。

単行本情報

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