日々発売される膨大なマンガのなかから、「このマンガがすごい!WEB」が厳選したマンガ作品の新刊レビュー!
今回紹介するのは、『スーサイド・スクワッド:カタナ』
『スーサイド・スクワッド:カタナ』
マイク・W・バー(作) ディオゲネス・ネベス(画)
高木亮(訳) 小学館集英社プロダクション ¥2,000+税
(2017年2月22日発売)
昨年映画化もされ、予告編でハーレイ・クインのセクシーな魅力にやられた人が続出した『スーサイド・スクワッド』。
コミック版で本編もすでに刊行されており、特にメンバーの悪役っぷりが炸裂している第1巻『悪虐の狂宴』は映画版の予告編にひきつけられた人たちにもオススメできる内容だった。
さて今回のこの『カタナ』は、映画版にも登場した日本刀つかいの日本人女性キャラ「カタナ」とスーサイド・スクワッドが描かれている作品。
カタナは、スーサイド・スクワッドのメンバーではないが、かつて日本で愛しあった夫をヤクザに殺された過去を持ち、斬った相手の魂を妖刀ソウルテイカーに捕らえるというダークめなキャラクター。
ヒーローではないスーサイド・スクワッドの関連作ということで、とにかく血が飛び散る。斬りまくる。
斬り殺した相手の魂を吸いとり捕らえるオカルト的な妖刀ソウルテイカーや、「日本的」なミステリアスでシリアスな雰囲気は、好きな人にはたまらないだろう。
自分の名前からシンボルとしてカタカナの「カ」を選んでコスチュームに自分でサッと刺繍するところとかも高得点(漢字の「刀」じゃないんだね……っていう)。
<文・永田希>
書評家。サイト「Book News」運営。サイト「マンガHONZ」メンバー。書籍『はじめての人のためのバンド・デシネ徹底ガイド』『このマンガがすごい!2014』のアンケートにも回答しています。
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