人気漫画家のみなさんに“あの”マンガの製作秘話や、デビュー秘話などをインタビューする「このマンガがすごい!WEB」の大人気コーナー。
今回お話をうかがったのは、佐々木陽子先生!
『働かなくても良いでござる~~~~~~~ 中学生 最っ高じゃ ないですか~~~~~』
数々の名言&オタク用語が飛び出し、あらゆるオタクの心を鷲掴みにし、『このマンガがすごい!2018』でオンナ編第5位にランクインした、『タイムスリップオタガール』。
オタクの沼にどっぷりとハマっているアラサー女子・城之内はとこが、ひょんなことから17年前の世界にタイムスリップ!
頭脳は大人のまま、もう一度中学校生活を送るはとこだが、”第2のスクールライフ”は、思ったより楽しいようで……!?
今回、著者の佐々木陽子先生にインタビュー! 佐々木先生が初めて持ちこみをした時に編集さんからいわれた「衝撃のひと言」や、先生が本作を通して伝えたい本当の想いとは……!?
<インタビュー第1弾も要チェック!>
【インタビュー】佐々木陽子『タイムスリップオタガール』佐々木先生が中学時代に考えた「二つ名」が今、明かされる……!? 同人誌・サークル会報誌・コピー本……オタクによる、オタクのための、オタクマンガが爆誕!
「マンガ家になろう」と涙を流しながら決意した日
――佐々木先生は子どもの頃からどんなマンガを読んできましたか?
佐々木 もっとも愛読したのは『赤ずきんチャチャ』ですね。笑いあり涙ありの作品で。アニメとリンクさせて読んでおりました。小学生の頃は「りぼん」と「なかよし」を買ったり「ガンガン」や「ギャグ王」を買ったり。コミックスまではなかなか手が届きませんでした……。
――すでに幅広いですね。
佐々木 中学生になって「ガンダムW」のアンソロジーを初めて買いました。『ボンボン坂高校演劇部』のコミックスをそろえたり……。高校時代は『密リターンズ』など主に「ジャンプ」のコミックスを買っていました。この頃、西炯子さんの作品を読み始めました。その後、同人誌が増えていきます。
――マンガに影響を受けて、自分が変わったと思った体験はありますか?
佐々木 小学校4年生頃に、投稿マンガ募集の記事を見て「私も(セーラームーンやチャチャを描いてもいいのか!)マンガ家になりたい!」と思わせてくれたことでしょうか。
――その時からマンガ家を目指したんですね。 佐々木
はっきりと決意したのは、やはり同じ頃で、深夜番組をひとりで見ていた時です。「武装して学校に立てこもった学生たちが、死ぬ前に『本当にやりたかったこと』を語る……」というドラマかなんかを見ていて。ラストは覚えていないのですが、小学4年の私には衝撃的な価値観の言葉を聞いて……。私も「自分が本当にやりたいことはなんだろう」って自問自答したんですよ。
――なんだかゾクッとくる、いいエピソードですね。大人っぽい子だったのでしょうか。 佐々木
いえいえ。小学生の頃は本当に……野を駆け、山に入ってブランコを自作したり、ヒミツ基地ウェーイな感じのクソガキでした(笑)。
――え、けっこうオテンバだったんですね。 佐々木
変遷をまとめるとこんな感じです。 ・小学校 野山を駆けまわる系女児「おもしろいことがあったらどこでも行くぜ!」
――脳内にはとこの画像が浮かんでしょうがないです(笑)。 佐々木
高校時代は美術部が楽しくて楽しくて、ひたすら笑っていたような気がします。皆マンガ絵を描くのも好きだし、アニメの話をするのが大好きで、「ここが天国か!」という感じでした。高校3年時は、美術部部長をやりつつ、写真部と文芸部、パソコン同好会を兼部しておりました。
――マンガ仲間との思い出を教えてください。 佐々木
高校卒業の時、自分専用のコピー同人誌(世界に一つだけのコピー本)を頂いた時は感動しました。よく考えたら友人の誕生日に友人用同人誌(世界に一つだけのコピー本)私もつくったなぁ……。
――ちなみに、これまでにマンガやアニメ、小説などでもっとも夢中になったキャラクターは? 佐々木
これ語り出したらいつまでかかるかわからないのですが……『ハリポタ』と『デジモン(02)』とだけお伝えしておきます。
――実際にマンガを描き始めたのは? 佐々木
中学生の時に描いたコピー同人誌が初めてのマンガかと思います。それ以前は、「セーラームーン」のまねごとみたいなマンガを描いていました。完成した時はあまりのすばらしさに書店へ置きかけた記憶があります(笑)。持ちこみ用にオリジナルマンガを初めて完成させたのは20代前半で、ジャンプっ子だったので、内容は少年マンガみたいなものでした。
――人生初の持ちこみで、どんなことをいわれたか覚えてますか? 佐々木
「これ結局、何がいいたかったの?」です。制作期間の3カ月を打ち砕いた、とても破壊力の強い言葉です。でも、初めて持ちこんだ時に、これをいってもらえたから今の創作があると思っています。強烈です……!
――その言葉は今も役立っている? 佐々木
はい。たいへん残念な結果でしたが、編集さんは「何がいいたいのかわからない作品を描いている、ということを本人がわかっていない」ことに気づかせてくれたのです。たとえば、これに気がつくのが1年遅かったら? 5年遅かったら? 10年遅かったら? そう思うと、早い段階で批評していただいたのは自分にとって大きなプラスでありました。1作目の持ちこみから紆余曲折、おおよそ8年は腐って(笑)……2種類の意味で腐っていたのですが、持ちこみの経験はマンガ家への道に通じていたようでした。今でも「この話は何がいいたいか、伝わる方法で描けているか」と自問し続けております。
――マンガ家を目指す人にアドバイスをするなら? 佐々木
初めての持ちこみはとても怖いかもしれません。何をいわれるか、とにかく緊張だと思います。ただ、現時点での100%の力を見せ、さらにそこに現在不足している点を編集さんは指摘してくれます。あとはもう、成長しかないのではないでしょうか?
そしたら、「マンガを描くことだ……」と、そう思ったら死ぬほど涙が出てきて。変な話ですよね……。子ども心に、なにか押しこめていたのか……。いま思い返しても、変なきっかけですね。でも、この時「ああ、マンガ家になろう」って心から決意したんです。
・中学校 見事に闇に飲まれ系女子「クク……私に触れるものみな火傷しろ……」
・高校生 ON/OFF系部活最高系女子「放課後同級生と部室でダベるのサイコー!」
初めて持ちこみをした時の編集者の言葉を、今も胸に