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えっ、埼玉の次はまさかの……!! 魔夜峰央『翔んで埼玉』単行本発売記念インタビュー あの街を舞台にした「続編」に期待大!?

2015/12/25


「待って……」
「あなたが埼玉県民でもいい! あなたについて行きたい!」
「所沢へ?」「(ビクッ!!)」

発表から30年以上が経った現在、ネットを中心に「このマンガがすごい……というかひどい……!」「こんなマンガがあったなんて……!」と話題となり、ついに12月24日、単行本が発売となった伝説の埼玉dis作品『翔んで埼玉』。
主人公・麗たちの禁断の逃避行を描いた本作は、第3話をもって終了。今回は、その理由について作者の魔夜先生に直撃した!
そして、埼玉の次なる舞台についても明かされる……!?

執筆当時の思い出を語っていただいたインタビュー第1回はコチラから!

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『翔んで埼玉』
魔夜峰央 宝島社 ¥700+税
(2015年12月24日発売)

著者:魔夜峰央

1953年、新潟県出身。横浜在住。

1973年「デラックスマーガレット」(集英社)でデビュー。
1978年、「花とゆめ」(白泉社)にて代表作『パタリロ!』の連載を開始。『パタリロ西遊記!』などのスピンオフ作品を生む大ヒット作となる。1982年、フジテレビ系列で『パタリロ!』がアニメーション化。

現在、「別冊花とゆめ」「MELODY」(ともに白泉社)にて『パタリロ!』を連載中。また、「まんがライフ」(竹書房)では年に1回、『眠らないイヴ』を掲載している。

漫画家人生で「自粛」した禁断のモチーフとは?

――『翔んで埼玉』って、本筋となるストーリーの流れは、かなり社会的にディープですよね。主人公の麗が埼玉生まれの素性を隠して、埼玉県民差別問題に立ち向かうという。創作とはいえ、編集さんからストップがかかったりはしませんでしたか。

アパルトヘイト状態の日本(国会議員は全員都民!)から埼玉県民を開放するため、麗は走る!

アパルトヘイト状態の日本(国会議員は全員都民!)から埼玉県民を開放するため、麗は走る!

魔夜 なかったと思いますよ。『パタリロ!』ではけっこうありましたけど。

――それは過激な男色描写で?

魔夜 そうです。夜中に編集さんから電話がかかってきて、「こんなシーン載せられるか、発禁になったらどうするんだ!」と怒られたりしました。肝心なところを、薔薇で隠したりしてね。

――(笑)

魔夜 そういえば変わったところでは……「自粛」して描かなくなった背景モチーフがあります。

――え? どんないやらしいモチーフですか?

魔夜 そうじゃなくて……昔よく描いていた、菊みたいな模様があるんですよ。

――あ、まさに『翔んで埼玉』の1ページ目にありますね。

魔夜作品の背景にしばしば登場する菊。薔薇の印象が強いけど、こちらも多くあります。

魔夜作品の背景にしばしば登場する菊。薔薇の印象が強いけど、こちらも多くあります。

魔夜 「菊のご紋に似ているかも」と気づいてしまったので、ある時に自分から宮内庁に問い合わせたんですよ。

――先生ご自身で!

魔夜 そう。本を送って、「こういうマンガを描いてるのですが、これ大丈夫でしょうか」と問い合わせを。そうしたら「できれば使わないでいただきたい」……と。返事はマイルドでしたが、威圧感はありましたね(笑)。

――『翔んで埼玉』には、ふんだんに出てきますよね。そういう意味でもレアかも(笑)。

こんなところにも菊モチーフが! ぜひ、単行本で探してみよう。

こんなところにも菊モチーフが! ぜひ、単行本で探してみよう。

単行本情報

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