人気漫画家のみなさんに“あの”マンガの製作秘話や、デビュー秘話などをインタビューする「このマンガがすごい!WEB」の大人気コーナー。
今回お話をうかがったのは、田亀源五郎先生!
『このマンガがすごい!2016』オトコ編で第11位にランクインした『弟の夫』(「月刊アクション」連載中)。ゲイコミックを数多く手がけてきた田亀源五郎先生の最新作で、今月12日には単行本最新第2巻も発売されて、ますます注目されている作品だ。
前回、その田亀先生から、この作品の連載に至るまでの経緯や、キーパーソンともいえる娘・夏菜のキャラ制作秘話などを語っていただいた。
『弟の夫』田亀源五郎インタビュー ゲイコミックの巨匠が“ホームドラマ”のなかに盛りこんだ、ヘテロへの「挨拶」と「挑発」
今回は引きつづき、田亀源五郎先生へ『弟の夫』について、お話をさらにうかがい、本作品の魅力に迫った!
『弟の夫』というタイトルについて
——この『弟の夫』というタイトルは、どうやって決めたのですか?
田亀 けっこう、連載開始のギリギリになって決まりました。
担当 いろいろアイデアを出してもらったあとで、最後に出てきたんです。
田亀 最初はもう少し、ダブルミーニング的なものとか、ちょっとオシャレなタイトル案をいくつか出していたんです。だけど検討していくなかで、「ちょっと弱いね」と。
——なかなかアイデアが浮かばなかったんですか?
田亀 いや、本当はかなり最初の段階に浮かんでいたんです。でも『弟の夫』って、あまりにも身もフタもないだろう、と。だって3文字でゲイだとわかるんですよ(笑)。
——わかりやすくていいですけどね。
田亀 私としては、身もフタもなさすぎて、かっこ悪いんじゃないかと思っていたんです。「弟」という漢字がまたかわいくないんですよ。デザイナーあがりだから、そういうところが気になっちゃう。
担当 いいタイトルだと思いますよ。
田亀 最終的にはこれでよかったと思いましたけどね。