2人がいっしょに楽しくいる情景を描き続けたい
──食べるエピソードは多いですよね。特に多恵ちゃんはかなり食いしん坊?
日当 ですね。第8話(第2巻)の「呼び水」のエピソードは気に入ってます。ごま豆乳鍋をちょっとだけ食べて小腹を満たそうと思ったのに、呼び水になっちゃうっていう。
──「残りは次の日に」ってお母さんにいわれるのもリアル……実家あるあるですね。
日当 多恵はパンよりご飯派。甘いものが好き。おいしいものには貪欲です。
──雑誌でグルメ情報を仕入れたりもしてますね。
日当 基本は2人ともぶらつくのが好きなので、店がまえがオシャレだから入ってみようとか、めっちゃいいにおいしたから入ってみようとか……そういうノリでもお店をきめていそうです。
──それにしても猫氏は多恵が遅刻しても怒らないし、とにかく鷹揚で……日当先生にとっても理想の彼氏像ですか?
日当 私のなかでは、多恵と猫氏の2人をセットで考えているので、そういう発想ではなかったですね。「こうしてほしい」、「こうしてあげたい」ではなく、2人を俯瞰で見ている感じでしょうか。そういえばサイン会をしたとき、ご夫婦できてくださった方がいたり、恋人といっしょに読んでいるといわれたりしたのはうれしかったです。
──ちなみに多恵と猫氏のなれそめがずっと気になっていたんですが、いよいよ第3巻の最後に出てきますね!
日当 あくまで過去の話よりも今の2人がメインなので、あまり詳しく描いてはいないのですが、いい感じに描けたんじゃないかなと思っています。
最新第3巻も発売間近の『オデット ODETTE』。猫氏の設定を決めた理由や描くうえでの意外な苦労、2人のなんでもない日常を描いているわけなど、2人を深く知って、より本作を好きになれるポイントをお聞きできた今回のインタビュー。
次回は、日当貼先生が影響を受けた作品、デビューの経緯など、よりパーソナルな部分にせまります!
インタビュー第2弾は11月14日(月)公開予定! 見逃し厳禁です!
取材・構成:粟生こずえ