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【インタビュー】織田涼『能面女子の花子さん』 家柄よし、スタイル抜群……でも能面をつけた女子高生って!? 異色ヒロイン・花子さんを徹底解剖!

2017/01/30


幼なじみ、イケメン若手能楽師との三角関係の行く先は!?

――けんちゃん、三郎さんは花子さんに夢中ですが……この関係も気になるところ。読者の方から、どちらとくっつけてほしい、などのリクエストはありますか?

織田 けんちゃん派と三郎派にきれいに分かれていますね。

――まあ、当の花子さんがまったくピンと来ていないので当分、進展はないのかもしれませんが……。

織田 花子は、初恋もまだなのではないでしょうか。そもそも花子は、自分は能面をかけているので、恋愛対象にならないだろうと思っているんです。結婚しない人生を覚悟しているから、ひとりでも強く生きていけるように勉強も頑張っているのでしょうね。

――けんちゃんも三郎さんもかなりアピールしてるのに……。

織田 けんちゃんが花子のことを好きになったのは、幼少の頃の勘違いがきっかけです(1巻参照)。花子が自分のことを好きだと勘違いしたけんちゃんは、自分は花子にとって特別な存在だと10年間ずっと思い続けてきたんです。でも花子にはまったく恋心に気づいてもらえない、不憫な幼なじみキャラです。三郎や香穂との出会いがきっかけで勘違いに気づいたけんちゃんが、今後どう動くのか、はたまた動かないのか……。ぜひ応援してあげてください。

あまりにもあっさりフラグを折られるけんちゃんにはちょっと同情……。

あまりにもあっさりフラグを折られるけんちゃんにはちょっと同情……。

――花子さんとは家族も同然のけんちゃんからすると、そこにいきなりグイグイ入ってきた三郎はめっちゃ厄介なライバルですね。

織田 三郎の場合は、最初は花子の顔(能面)に惚れたわけですが。ただ、花子が自分とは違う伝統の受け継ぎ方をしているということを知って、人間的な興味を花子に持つようになったんです。1巻の、文化祭で伝統について語る三郎のモノローグはとても描きたかったところです。伝統とどう向き合っていくか、どう受け継いでいくかについて、いろいろと思うところがあったので。

けんちゃんにこれまたキャラの濃そうなライバルが出現! でもこれが恋のスパイスになる……かも!?

けんちゃんにこれまたキャラの濃そうなライバルが出現! でもこれが恋のスパイスになる……かも!?

能に携わる三郎の登場によって、ますます花子さんの“ただ者ではない”感が増す。

能に携わる三郎の登場によって、ますます花子さんの“ただ者ではない”感が増す。

――第2巻では学校外でのエピソードも多く、花子さんのプライベートが見えてきました。

織田 花子がどういう家に住んで、どのような生活をしているかというのは、キャラクターを深めていくうえで必須だと思ったからです。花子の家のことについては、これからも描いていきたいです。

2017年1月6日に発売された第2巻もぜひチェックしてみてください♪

2017年1月6日に発売された第2巻もぜひチェックしてみてください♪

――けんちゃんや三郎さんはライバルというより、花子さんに惚れているけど相手にされない「同志」みたいな関係ができてきたのが意外でおもしろいです。

織田 2巻では、1巻では見られなかった、花子やほかの登場人物たちの内面が表れていると思います。特に香穂はもはや単なる「主人公のお友だちキャラ」ではない存在になってきました。

ある意味、花子さんよりもヒロインっぽい香穂ちゃん。本作のテンポのよさは、彼女のツッコミによる部分も大きいはず。

ある意味、花子さんよりもヒロインっぽい香穂ちゃん。本作のテンポのよさは、彼女のツッコミによる部分も大きいはず。

――花子さんにとって大きい存在ですよね。香穂ちゃんは一番まっとうに花子さんの幸せを考えているのかも!? 

織田 担当さんは「(内面的に)香穂ちゃんが一番イケメン」といっています。

三郎とけんちゃんにとっての最大のライバルは、もしかして香穂ちゃん!?

三郎とけんちゃんにとっての最大のライバルは、もしかして香穂ちゃん!?

――たしかに! けんちゃん&さぶちゃんのダメなところを適確にツッこんでいるのも頼もしいかぎり(笑)。ちなみにストーリーはどんなふうに作っていくんですか?

織田 「花子が○○なところ」を描こうと最初に決めて、それに合わせて話を作っていきます。でも、三郎を出すと、どうしても「伝統」や「伝統との向き合い方」というテーマから考えてしまいます。登場人物や内容によって、物語の作り方は変わりますね。取材したことをもとに、エピソードやシーンを考えることもあります。

――今後、描いてみたいシーンは? 

織田 これから作品内の季節は夏になっていくので、それを生かせるシーンやエピソードを描いていきたいです。

――花子さんの水着姿、楽しみです! 作品を描くうえで意識していることはありますか?

織田 寝っころがりながら、肩ひじ張らずに気軽に読んで楽しんでもらえる作品を目指しています。寝る前に読んで、幸せな気持ちで眠りについてもらえたらうれしいですね。今、興味があるのはお笑いです。マンガを描くとき私はつい視覚的な要素に頼りがちなのですが、お笑いは話のテンポや、キャラの作り方などとても参考になるからです。

取材・構成:粟生こずえ


みなさん、花子さんの魅力はたっぷり堪能できましたか?
織田涼先生のインタビュー第2弾は、2月6日(月)アップ予定です!! 第2弾では、織田涼先生が漫画家になるきっかけや、実際に能面をかぶった時の印象、最近ハマっているマンガについてうかがっています。ぜひチェックしてください!

織田涼先生の『能面女子の花子さん』も紹介している
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