話題の“あの”マンガの魅力を、作中カットとともにたっぷり紹介するロングレビュー。ときには漫画家ご本人からのコメントも!
今回紹介するのは『それでも町は廻っている』
『それでも町は廻っている』著者の石黒正数先生から、コメントをいただきました!
『それでも町は廻っている』第16巻
石黒正数 少年画報社 ¥575+税
(2017年2月14日発売)
『それでも町は廻っている』、ついに完結。
2005年からの連載で足かけ11年、2010年には『魔法少女まどか☆マギカ』などで知られるスタジオのシャフトによりTVアニメ化もされた。
主人公は女子高生の嵐山歩鳥(あらしやま・ほとり)。
東京の下町・丸子商店街を舞台に、彼女を中心とした出来事や町の様子が描かれる日常系コメディマンガだ。
……少なくとも表向きは、そうなっている。
歩鳥は商店街にあるメイド喫茶でバイトしているのだが、マスターのおばあさんが「巷で流行ってるらしい」となんとなく始めたコレジャナイ系で、歩鳥もメイドらしいことはしない(ただし服だけは本格的)。
歩鳥は天然ボケかつ超ポジティブ少女。
推理小説が好きで、将来の夢は女子高生探偵だ。
町で起こるちょっとした事件に首を突っこみ、意外に冴えた推理で謎を解き明かしたりもする。
とはいえまわりにとっては、結局は振りまわされてはた迷惑という感じがいい。
日常系は「日常に起こることはなんでもあり」のゆるーい枠だ。
サスペンスありコメディあり、ゾクッとするホラー風もあれば、歩鳥の幼馴染・真田とのラブコメ要素もあり。
……かと思えば、宇宙人が現れるSF回もあったりするから油断がならない。