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究極の三次元モータースポーツ! 「レッドブル・エアレース千葉2017」観戦レポ 「飛ばねぇヒトはただのヒトだ!」 大空を男たちの想いが駆ける!!【番外編】

2017/06/06


かつて、さる高名な飛行機乗りはこのように述べたといいます。
「飛ばねぇ豚はただの豚だ」
……カッコイイですね。大空を飛ぶ男の姿は、いつの時代も鮮烈でカッコイイのです。
まして、それがコンマ秒に魂を捧げる男たちなら……。
さる6月3日・4日。この日、千葉の大空に様々な想いが飛びました。
究極の三次元モータースポーツ、「レッドブル・エアレース千葉2017」が千葉県立幕張海浜公園で開催されたのです!!
「このマンガがすごい!」編集部も現地に取材に参りましたので、その様子をさっそくご紹介いたします!!

そもそも「レッドブル・エアレース」ってなんだ!?

レッドブル・エアレースとは、2002年に構想され、03年に第1回大会が開催、05年より正式にRed Bull Air Race World Championshipとしてスタートをした、由緒正しいエアレース。
パイロットは航空機に乗りこみ、コースに設置されたパイロン型風船障害物(エアゲート)を規定の順序と方法で通過し、ゴールまでのタイムを競うのです!!

写真の赤い円柱がエアゲート。ここを機体が高速で通過します!

写真の赤い円柱がエアゲート。ここを機体が高速で通過します!

(写真)Armin Walcher / Red Bull Content Pool

機体のスピードは超ハイスピード! なんと最高時速は370km!!
その超スピードにともなって発生する機体へのG(重力加速度)もすさまじく、最大重力加速度は10Gにも及ぶとのこと。 ちなみに、これだけのGがかかると耐Gスーツを着ていても、パイロットは息がほとんどできません。もちろん、訓練していない人では絶対に耐えられず、一発で失神です! 

このすさまじいスピードのなか、機体は旋回、また旋回!
まるで重力など存在しないかのように、目の前で縦横無尽に飛び回る機体は、大迫力のひと言です。

コンマ秒のタイムを競い、スモークをなびかせながら駆ける!!

コンマ秒のタイムを競い、スモークをなびかせながら駆ける!!

(写真)Predrag Vuckovic/Red Bull Content Pool

そして……おめでとうございます!
日本人選手・室屋義秀が見事に優勝!!

今回のレースで、コンマ秒を争う熾烈な戦いを繰り広げたのは、14人の男たち。
いずれも、一流のテクニックと度胸を兼ね備えた歴戦の強者です。
いくつもの段階を経て徐々に絞られていく選手たち……。そんななか、ラストフライトであるファイナル4(決勝戦にあたります)には、ひときわ大きな声援を受ける選手がいました。

そう、唯一の日本人選手・室屋義秀選手です!
ファイナル4に勝ち残った室屋選手のラストフライトには、思わず「このマンガがすごい!」編集部も歓声を送ります!
そして……

見事、優勝!!

この笑顔! おめでとうございます!!

この笑顔! やっぱり優勝は格別です!!

(写真)Balazs Gardi/Red Bull Content Pool

ホームレースを見事制した室屋選手! おめでとうございます!!

世界各地でレースを続けるツアーレースであるRed Bull Air Race World Championship、これからも、ハンガリー、ロシア、アメリカと連戦続き。年間王者、真のチャンピオンであるワールドチャンピオンへとつながる戦いは、まだ始まったばかり……。
しかし、今はただ、果敢に空に挑んだ室屋選手をはじめとする勇者たちをたたえたいと思います。
彼らによき休息が訪れますように……!

さらに! 特別飛行ではあの“伝説”の機体が!!

と、このように男たちの熱い激闘が繰り広げられた「レッドブル・エアレース千葉2017」。
しかし、レースだけでなく、スペシャルサイドアクトとして実施された、特別飛行も超豪華!!
わけても外せないのが……あの“伝説”の機体の特別飛行!!!

この特徴的なフォルム……もしかしてこの機体は……!

この特徴的なフォルム……もしかしてこの機体は……!

(写真)Armin Walcher / Red Bull Content Pool

大戦期の王者が帰ってきたッ
どこへ行っていたンだッ チャンピオンッッ
俺たちは君を待っていたッッッ
ゼロ戦”こと零式艦上戦闘機の登場だ――――――――ッ

なんと日本が誇る大戦期の伝説の機体、零戦が約70年ぶりに大空を舞ったのです。
世界に現存する、飛行可能な4機のうちの1機が、今回の「レッドブル・エアレース千葉2017」に駆けつけたのです。 そこに込められているのは、“平和への想い”だとのこと。

優雅に大空を舞う姿は、まるで歴史の1ページから現代に迷いこんだかのよう……
その姿に、感動さめやらぬ会場のだれもが、大きな拍手を贈りました!!

そして、近い将来当WEBで零戦のルポが行われるかも!?


swenkanyamatotoreisen

『このマンガがすごい!Comics 戦艦大和と零戦-日本海軍 激闘の記録』
宝島社 ¥590円+税(2015年8月5日発売)


レースにかけて大空を舞った“熱い想い”。零戦が伝える“平和への想い”。
そう、あの日、あの空には……様々な想いが飛んだのです。

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