「このマンガがすごい!WEB」のランキング制作では、スタッフも思わず「知らなかった!」と声を上げ、即購入してしまう、隠れた注目タイトルが多く寄せられます。
そう、今回のランキングで今までに類を見ない超大量得票を得た『ダンジョン飯』と『ゴールデンカムイ』以外にも、チェックすべき作品はまだまだあるんですっ!!
ということで、今月もランキングでは紹介しきれなかった、マンガ好きのアンケート参加者のみなさんが自信をもっておすすめするイチオシ作品を、アンケート協力者のみなさんの熱いコメントとともに、一挙にご紹介します!
アイドル、猫、アメコミ、4コマ、SF……あなたが気になる一冊はどれ!?
『アイドルマスターシンデレラガールズ シンデレラガールズ劇場』バンダイナムコゲームス(KADOKAWA)【Amazon】
アニメ放送開始早々に、大好評のモバイルゲーム『アイドルマスター シンデレラガールズ』のショートコミックをまとめた単行本が、とうとう刊行。各ページの注釈がすばらしく、公開時にゲームや関係メディアがどんな状況で登場キャラの人気やポジションがどうだったか細かく拾っている。おかげで、ゲームをプレイした人にとっては、ゲーム体験を織り込んだ思い出深いアルバムになり、アニメから入った人には、多数のキャラクターを把握するのに役立つ参考書になっている。資料としての価値も高いですよ、これは!(宮本直毅/ライター)
「日刊マンガガイド」でのご紹介は、コチラ!
『墨たんですよ!』師走冬子(ぶんか社)【Amazon】
猫を愛する作家さんによる猫マンガは数多くありますが、そのなかでもいったいどこの雑誌が師走先生に描かせるのか気になっていました。待望の連載であり、楽しく読ませていただきました。猫を飼う、育てる、そしてその出会いについてあとがきに書かれています。師走先生と墨たん、このひとりと1匹のように、里親探しを通じて、素敵な出会いがあることを願います(塚本浩司/コミック・同人誌専門書店「COMIC ZIN」商業誌部門責任者)
『アップルシードα』黒田硫黄(講談社)【Amazon】
士郎正宗原作の近未来SFを、まさかのあの黒田硫黄がリメイク! これがまた驚くほどマッチしている(永田希/書評家・「Book News」運営)
「日刊マンガガイド」でのご紹介は、コチラ!
『ぷあーなんてもうしまい』海月れおな (KADOKAWA)【Amazon】
海月れおなは、マンガ的文法における論理的整合性の価値について、改めて考えさせてくれる作家だ。ひとつひとつの会話劇は破綻なく、とても丁寧に描かれるのだが、前提や状況が異常なためにすべてが笑いへと昇華されている。絵柄の耽美さと相まって、どう受け止めていいのかわからない奇妙な味わいがある(raven/ディレッタント)
『スパイの歩き方』速水螺旋人 (芳文社)【Amazon】
4コマとは思えないストーリーとスケールで、まったりと過ぎていく展開がおもしろい。さすが速水螺旋人と唸らせられる展開に目が離せない!! 単行本になってよかった(八戸/4コマレビューブログ「素晴らしい日々」管理人)
「日刊マンガガイド」でのご紹介は、コチラ!
『なまけものダイエット』伊藤理佐(文藝春秋)【Amazon】
「とにかく痩せたい辛口編」をWEB連載で読んでいておもしろいなーと思っていました。そのころは「楽して痩せたい甘口編」の存在は知らず、今回の単行本化で知りました。まとまって読めるのがうれしい本です。とはいえ、これを読んで痩せるのかというと疑問なのだけど(白峰彩子/書誌屋)
『湯けむり球児』森高夕次(作)木下由一(画)(講談社)【Amazon】
安定の森高夕次。この人の滑らなさは本当に驚異的だ。『グラゼニ』の新展開からも目が離せない(後川永/オタク系よろずライター)
「日刊マンガガイド」でのご紹介は、コチラ!
『白馬が王子様』阿部川キネコ(秋田書店)【Amazon】
馬の気持ちがわかるヒロイン。というとメルヘンチックなお話のように聞こえますが、実際はめちゃくちゃテンション高めのコメディです。ヘンな人(と馬)ばっかりだけど、みんな心根が優しいので安心して笑える、というのがまたよいです(ササナミ/ブログ「雑食商店街3373番地」管理人 兼 書店員)
『口入屋兇次』岡田屋鉄蔵(集英社)【Amazon】
江戸時代の職業斡旋業という覗き穴から感じる、作者の江戸時代に対する深い興味と理解。一重に硬派な描きぶりに期待(ホリコウヘイ/サークル「漫画トロピーク」代表)
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『続 ハーメルンのバイオリン弾き』渡辺道明(林檎プロモーション)【Amazon】
連載形態と流通形態は興味深いものの、完全に懐古厨です! すみません!(藤谷千明/フリーライター)
『オネエな彼氏とボーイッシュ彼女』コガシロウ(ホーム社)【Amazon】
「pixiv」での盛り上がりが見すごせませんでした。『女の友情と筋肉』にもつながるギャップものの極致かもしれません。性のニオイがあまりしないのも男子的には○!(富士見大/編集・ライター)
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『スケオタデイズ 戦慄のフィギュア底なし沼』グレゴリ青山(KADOKAWA)【Amazon】
舞台劇のようだけどガチなスポーツであるフィギュアスケートを見る時の、スリリングでキラキラした気持ちがあますところなく描いてある。首が痛くなるほどうなずいた(和智永妙/ライターときどき編集)
『バウンスアウト』東元俊也(作)西条隆男(画)(講談社)【Amazon】
六本木というシャレオツな大都会の暴力を、徹底したリアル志向で描いた本作の評価はもっと高まっていい。これで完結だが、続編に期待(奈良崎コロスケ/博奕・マンガ・映画の3本立てライター)
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『コトノバドライブ』芦奈野ひとし(講談社)【Amazon】
芦奈野さんの新作。多分日本のどこかのいつの時代ともしれない不思議な世界観が、言葉少なに作者の絵によって澄んだ空気を伝えてくる。読んでいて心地よくなる、眠くなるくらいがちょうどよい作品(マキタマキナ/漫画愛好家)