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オトナ女子の胸きゅんマンガ特集【「リンネル」×「このマンガがすごい!」スペシャルコラボ】

2015/09/30


心ときめく少女マンガは、いくつになっても私たちに元気や潤いをくれるもの。
今回は、ナチュラルファッション&ライフスタイル誌「リンネル」と「このマンガがすごい!」のスペシャルコラボということで、お菓子研究家の福田里香さん、マンガ関連の記事を多数執筆されているライター・門倉紫麻さんに、「ピュアな心をチャージしてくれる」胸きゅんマンガについて、たっぷり語っていただきました。
それではさっそく、「リンネル」11月号の誌面には入りきらなかったオトナ女子お2人のトークをお届けします!

福田里香

お菓子研究家。女性誌や書籍で活躍。著書に『まんがキッチン おかわり』、『ゴロツキはいつも食卓を襲う~フード理論とステレオタイプフード』など。

門倉紫麻

マンガライター。雑誌やウェブでマンガに関する記事の企画・執筆を担当。著書に『マンガ脳の鍛えかた』、『We are 宇宙兄弟 宇宙飛行士の底力』など。

最近のブームは個性派ヒーロー!?

門倉 ときめきって、恋愛ものにかぎりませんよね。たとえば私が最近ぐっときたのが、『町田くんの世界』(2015年9月の「このマンガがすごい!」ランキングオンナ編1位)。主人公の“善なる心”が報われるところに胸が締めつけられるんです。 MACHIDAkunnoSEKAI_s01

福田 わかる! 町田くんと結婚したい(笑)。同じ安藤ゆきさんの短編集、『透明人間の恋』『昏倒少女』もすっごくいい。

門倉 ただ、いわゆる恋愛ものじゃないから、若い読者にどう映るのか気になりますね。大人受けはよさそうだけど。

福田 でも、この先は町田くんの恋愛エピソードも絶対出てくるでしょ。

門倉 そうなったときに、一気にブレイクしてほしいですね。ジャンルは違うけど、『たそがれたかこ』(2015年9月の「このマンガがすごい!」ランキングオンナ編4位)も善意が報われていくマンガ。ただ「タワレコに行く」みたいなささやかなことをがんばっている彼女を応援したくなるし、できたときは本当によかったな、と思える。

福田 すごくまじめなマンガだよね。

門倉 あと、私にとっては、“胸きゅんマンガ”といわれたら、『青空エール』も胸きゅんマンガ。とにかくキャラクターが「がんばれがんばれ」って言いまくるんです。数えたら1巻だけで20回くらい言ってる(笑)。それが苦手な人もいるだろうけど、誰かに「がんばれ」って言ってほしいときもありますよね。この作品の純粋さが自分のなかのわずかなピュア成分と呼応して、つい泣いちゃうんです。

福田 それって、河原和音さん原作の『俺物語!!』にも通じるかも。

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門倉 これも主人公・猛男の善なる心が報われるところにぐっとくるんですよね。そういう、ふつうの少女マンガなら報われないキャラをヒーローとして描いてくれる河原先生が大好き。

福田 『俺物語!!』は、“ただしイケメンにかぎる”っていうのを打ち砕いたよね。あとマーガレット系だと、山川あいじ先生の『Stand Up!』がばつぐんに好き。なんかこう、近さがいいんですよ。

門倉 近さって?

福田 主人公の女子と男子が隣の席で、すごい近くでお互いを見てる目線のコマ割りが多くて。好きな男子を10cmくらいの距離で見てる感覚に陥る。だからすごいドキドキできますね。3巻になって、ようやく男子の身長が伸びて172cmの彼女を追い越したんですよ! きたきたーー!!

門倉 それは盛り上がりますね。

福田 あとは『アシガール』! やっぱり森本先生の描くヒーローはかっこいい。『高台家の人々』もいいですけど、胸きゅん度では『アシガール』のほうかもしれないですね。

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門倉 わかります。

福田 高台家の2人は、「お姑さんにどうやったら気に入られるか」っていう現実的なタームに入っちゃってるからね。『花より団子』とかもそうだけど、ラスボスがお母さん、っていうのはわりとクラシックな話。結婚にまつわる現実的な問題は今も昔も人気がありますね。


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