そしてもうひとり、地獄さながらの状況に悦びを覚える男がいた。
蔵科(くらしな)ミズキ――その身に宿したドス黒い殺意を、覚醒したユウマによって無残に打ち砕かれた、ヤバイ殺人者。
彼は、ユウマがリアルアカウントでのゲームで示した「圧倒的支配」の力に対して全面的に服従することをみずから選び、ユウマのために生きるという新たな情熱をその身に宿していた。
ユウマとミズキ――最低最悪の状況で誕生した、最凶にして最強のコンビ。向かうところ敵なしかと思われた彼らだが、そこにまさかの強敵が立ちふさがる。
知性を持たず、かわりに常人ではありえない野獣のような身体能力を誇る、異形の人型モンスター「DQNマーブル」。おそるべき脅威を前に、苦戦を強いられる2人。
ユウマのパートナーである上條あやめ、仲間である藤巻チホにも、厳しい試練が押しよせる(ちょっとエッチなトラブルにも要注目!)。
そして単行本ラストに収録されたエピソードでは、ついにユウマの前に、“あの”少年があらわれる……!
衝撃的な"再会”、怒涛の展開の果てに待つものは、はたして!? 刮目して続きを待て!!
<文・後川永>
ライター。主な寄稿先に「月刊Newtype」(KADOKAWA)、「Febri」(一迅社)など。
Twitter:@atokawa_ei