ケータイ、スマートフォン、タブレットPC……人と人との距離は会わなくたって縮められる! 小さな移動端末さえあれば、遠くにいるあの人とだってつながっていられるのが、現代。IT社会サイコー。ネット社会バンザイ\(^o^)/
マンガの世界においてもケータイ・スマホは、便利なアイテムとして様々な難局をクリアするカギとなったり、遠く離れて愛しあう人々の想いをつなぐ“赤い糸”になったりします。
そして、ときには使う者の命そのものさえ左右するほどの恐ろしい“悪魔の道具”になることも……。
そこで今回は、「このマンガがすごい!」編集部が独断と偏見で選んだ、「これを見ているあなたもそうかも!! 『SNSの絆に溺れる。禁断のネット依存』マンガ」を発表したいと思いま~す!
■1位 フォロワーゼロなんて社会的に死んだも同然……え! 現実でも即死って!?
『リアルアカウント』 オクショウ(原案) 渡辺静(漫画) 講談社
『リアルアカウント』第1巻
オクショウ(原案) 渡辺静(漫画) 講談社
国民的といわれるほど普及率の高いSNS「リアルアカウント」を舞台に、「フォロワー数が0になると即死亡」という、SNSらしいギミックのデス・ゲームへと巻きこまれていく作品。
ほかにも「RT」や「いいね!」「スタンプ」など、SNSではおなじみの行為が、すべて現実世界とリンクした命がけの攻防になっているだけに、ネット依存度の高い人ほどゾクゾクすることでしょう。
そして、第1部の主人公である柏木アタルの「実生活ではアカウントを秘密にしながら、ネット上では“盛った話”などでひたすらフォロワー数を増やす」という、スタート時点のペラッペラな生き方も、ある意味で心に刺さる人が多いかも!?
【マンガの無料試し読みはコチラ】
【日刊マンガガイドのレビューはコチラ】
★ネットに依存しすぎるとこうなる!?★
■2位 クラスメイトの死よりもアイテム配信のほうが気になっちゃう!?
『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』 浅野いにお
『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』第1巻
浅野いにお 小学館
メインとなるのは「ある日侵略者によって攻撃を受けた東京」が日常と化した世界での主人公たち女子高生の話だが、SNSや匿名掲示板の描かれ方が、作品世界にリアリズムを与えている点にも注目。
特に仲良し5人組のひとりが突然の事故で死亡する悲劇に襲われるも、彼女と接点の薄いクラスメイトにとってはソシャゲの更新情報のほうが関心度が高いなど、さりげない描写に戦慄を覚える。そして、そこにリアリティを感じてしまうというのは……いやぁ、怖いですねー。
【日刊マンガガイドのレビューはコチラ】
★ネットに依存しすぎるとこうなる!?★
■3位 異常になってしまった世界をダメ男が生きる、日常系ゾンビサバイバルにもネットのリアルが!
『アイアムアヒーロー』 花沢健吾
『アイアムアヒーロー』第1巻
花沢健吾 小学館
謎の感染病による「生ける死体」が蔓延していく様を描くホラー作品。
第1巻のほとんどを使って、主人公である鈴木英雄の「ぱっとしないマンガ家」としての日常を執拗に描写するなど、ひたすらリアルで、淡々ともいえる視点が本作の特徴だが、ネットの書きこみによって日本各地で起きている惨状が間接的に描かれるくだりが圧巻。自分の死に様を実況する人って、もしこんなことが現実に起きても多いんでしょうね……。
なお、著者である花沢健吾のデビュー作『ルサンチマン』は、メインとなる題材が「バーチャル世界の恋愛と現実の落差」だったりするので、そちらも必読。
★ネットに依存しすぎるとこうなる!?★