第4位(64ポイント)
『中学聖日記』 かわかみじゅんこ
『中学聖日記』
かわかみじゅんこ 祥伝社
中学3年の黒岩晶(くろいわ・あきら)は、25歳の新担任・末永聖(すえなが・ひじり)が気になって仕方がない。
清純な雰囲気で遠恋中の婚約者がいるという噂の聖になぜかモヤモヤする晶は、ひっぱたいたり、キスを迫ったり、抱きしめたりと、らしくない行動を繰り返すが……。
自分の恋愛感情に気づかずに自分でも理解不能な行動にはしる思春期の少年と、それに戸惑いながらもどう対処すればよいのか答えあぐねている年上の女教師。2人の歳の差恋愛をジリジリしながら見守りましょう。
ちなみに、8月8日に第2巻が発売されています。
オススメボイス!
■白基調の表紙から受けるイメージとは裏腹に思春期特有のドロドロとした感情渦巻く、中学生男子の恋を描いた青春ストーリー。読んでいてちょっと気持ち悪さすら感じさせる瞬間があるのですが、それも含めておもしろい(いづき/ブログ「おとよめ」管理人)
■じれったい2人ですが、第2巻ではちょっとした進展も。中学生って複雑なお年頃ですよね(滝川レイ/フリーカメラマン)
「日刊マンガガイド」でのご紹介は、コチラ!
第5位(62ポイント)
『闇夜に遊ぶな子供たち 完全版』 うぐいす祥子
『闇夜に遊ぶな子供たち 完全版』
うぐいす祥子 トラッシュアップ
『死人の声をきくがよい』シリーズの現代ホラー漫画家の旗・ひよどり祥子が、「うぐいす祥子」名義で発表した幻の初単行本にして傑作ホラー。
天涯孤独の兄弟トシオとマコが、怪事件に巻きこまれる物語で、第0話から第7話までの7つのエピソードで構成された単行本。
第4~6話は旧単行本未収録、さらに判型もひと回り大きくなった「完全版」です。妹思いだけど超常能力はないトシオと、霊媒体質で不思議な力を持つマコの2人が体験する、奇妙な冒険。『死人~』よりも大量出血です!?
オススメボイス!
■0話がすばらしい。ラストの犬……! アレイスター・クロウリーなど実在の魔術師の姿が壁にかかり、実在の錬金術師もキャラとして登場、本気の恐怖マンガ。まだ一般向けな『死人の声をきくがよい』より、好き放題内臓と血をぶちまけている。幼女が健気泣ける。超オススメ『死人~』より、ダークで残酷、リアルな死体も丸出しのスプラッタ。なのに美女は美しく幼女は愛らしい。
『死人~』につながるキャラも出るので前日譚としても読める。個人的にうれしいのはいっしょに何度か掲載させていただいたカルチャージン「トラッシュアップ」から慣れ親しんだ「うぐいす祥子」名義なこと。結果売れたからいいのだろうけど、「ひよどり」にいつまでも慣れなくてむずむずするので(澤水月/報道勤務、ライター、平山夢明mixiコミュニティ管理人)
第6位(42ポイント)
『勇者と我輩の無人島漂流記』 野崎アユ
『勇者と我輩の無人島漂流記』
野崎アユ 白泉社
獅子のような異形の大魔王・ヴェイトと、彼を倒そうとつけ狙う勇者・キールは、魔王城で最終決戦を挑むなか、突然崖が崩壊、無人島に漂着してしまう。
宿敵どうしの2人は、島を脱出するため不承不承ながら力を合わせることになる。
はたして大魔王と勇者は心を通わせることができるの!?
仇敵どうしが無人島という閉鎖的極限状態に追いこまれたことによって生まれる奇妙な関係性を描いたシチュエーションコメディ。
大魔王の“もうひとつの姿”とのギャップのすごさに驚くと同時にその可憐さに萌えます!
オススメボイス!
■恐ろしい魔獣姿の大魔王ヴェイトと青年勇者キール、ついに最終決戦!!――と思いきやうっかり無人島に流されてしまい、しかも魔王はかわいい女の子に!? という抜群の出落ち(褒め言葉です!笑)で始まるラブコメディ。力を合わせて危機を乗り切ろうと奮闘する前向きさがいとしくて、ひたすら応援しながら読みふけりました(りる/感想系ブログ『空夢ノート+』管理人)