業界注目度No.1!?
「このマンガがすごい!WEB」が誇るランキング選者に協力いただくアンケート集計をもとに、決定される毎月恒例の「このマンガがすごい!」ランキング。今月のランキングは……。
オトコ編第1位は、期待の新人による衝撃の新連載『ファイアパンチ』。
「やべえマンガが始まった」「ポスト『進撃の巨人』の最右翼!」など、とにかくマンガ好きの間で大反響。当然乱交本も第1位にランクインです!
(2016年7月1日~7月31日発売作品を集計)
第1位(222ポイント)
『ファイアパンチ』 藤本タツキ
『ファイアパンチ』
藤本タツキ 集英社
奇跡を起こす“祝福者”のひとり「氷の魔女」によって雪と飢餓で覆われた世界。切られても死なない驚異の再生能力を持つ少年・アグニは、人々に自分の腕を切り分けて、人々に与えながら妹のルナと必死に生きていた。
そこにやってきた氷の魔女と戦う王国「ベヘムドルグ」の祝福者・ドマの発する豪炎によってアグニは、燃えながら無限に再生を繰り返す身体となりはててしまう。
WEBマンガ発表と同時に大きな話題を呼んだ“問題作”。燃え上がる不死身の肉体を得たアグニの復讐譚と思いきや、コミックス第1巻ラストでは驚愕の展開が……!
早くも続巻の展開が気になるという読者が続出です!
オススメボイス!
■氷に閉ざされた静かな世界に仁王立ちする、燃え上がる全裸の男。シズル感にあふれてみごとな第一話から、更新のたびにいつも新鮮な驚きを提供してくれる。救いのない世界のなかで、愛すべき底抜け馬鹿どもの繰り広げる脱力ギャグが、愉快だ(raven/ディレッタント)
■「ジャンプ+」で始まった異色作。世界観はいまだ不明ながら、舞台設定に合わせたリアリティが作品に引きこませてくれる。タイトルがシンプルすぎて意識の温度差を覚えたが、そこも含めて屋宜知宏さんの『アイアンナイト』を彷彿とさせられた(黒鈴/電子書店スタッフ)
■カニバリズムやスカトロなどが含まれているにもかかわらず、少年マンガをしている異様な第1話でマンガ好きの話題をさらったこの作品は、その異様さが第一話だけでないことを週刊連載で証明し続ける。安易な展開予想を許さない物語は、早く続きを読みたくなって仕方ない(山本浩平/まんだらけうめだ店コミックスタッフ)
■『無限の住人』直系の自虐ヒーロー。1話目のインパクトと設定でグイグイと引き込んでいく(侍功夫/映画評誌「Bootleg」代表/映画ライター)
■第1話の衝撃は『進撃の巨人』以来。このアツさを継続してほしい。(芝原克也/日本出版販売株式会社ほんのひきだし編集部)
■「ジャンプ」のアプリ連載で人気沸騰のダークヒーローコミック。アメコミのような設定や世界観をスタイリッシュに描いている(太田和成/あゆみBOOKS五反田店コミック担当)
■「ポスト・『進撃の巨人』」と言われては成りきれずに散った作品は数知れず。そんななか、ついに現れた大本命! 近親姦? カニバリズム? グロ描写? 第一話からタブーのオンパレード、さらにそれだけで終わらない謎に包まれた世界観。オマケに気になる第一巻の引き……!2016年、とりあえず読んでおくべき一作ならコレ(竹村真志/三省堂書店 神保町本店・コミック担当)
■『ベルセルク』以来の絶望感(福丸泰幸/喜久屋書店漫画館京都店 店長)
■連載開始から話題になった作品。過酷な世界観のダークファンタジー。独特の感性でストーリーが展開し、続きが気になって仕方がない!(麻野昌三/わんだ~らんど なんば店店長)
「日刊マンガガイド」でのご紹介は、コチラ!
第2位(218ポイント)
『ハイスコアガール』 押切蓮介
『ハイスコアガール』
押切蓮介 スクウェア・エニックス
対戦型アーケード2D格闘ゲームブーム華やかなりし1990年代を舞台に、ゲームをめぐる確執から始まった主人公・矢口ハルオとヒロイン・大野晶の因縁を描くラブコメディ。
諸事情により連載を中断して約3年の雌伏をへて、ついに最新巻がリリースとなり、読者をヤキモキさせていたハルオ・晶そしてもうひとりのヒロイン・日高小春との“三角関係”も再始動します。
既刊の単行本(第5巻まで)を加筆・修正を加えた『ハイスコアガールCONTINUE』も本作と同時発売なので、新たに買い直したい方にはこちらもおすすめです!
オススメボイス!
■久しぶりの新刊は「長く待ったぶんだけ」ということもなく、ただ1冊の新刊として格別におもしろい。しかし、日高さんが不憫で不憫で……(泣)(いのけん/麻雀マンガブログ管理人)
■3年ぶり新刊。いろいろあったけど新刊を読むことができる歓び。待った甲斐ありの充実の内容。「ときメモ」を経由しての心の底からのハルオの気持ちが伝わるクライマックスの白黒の絵なのに音も色もみえる感じは久しぶりだった(すけきょう/ブログ「ポトチャリコミック」管理人)
■テレビゲーム、ビデオゲームが、もはやあたりまえになった世界で、あの青春の日々を思い起こさせてくれるハイスコアガールがいろいろあったけど復活。よかった(なみかわみさき/物書き)
■我々は3年待った……! 作者の押切蓮介さんはまったく悪くないのに人気絶頂期に連載が途絶してしまう不運に見舞われながらも、久々の新刊では色あせないおもしろさを見せてくれましたよ! やっぱりハイスコアガールは最高や!(フラン/ブログ「フラン☆Skin」管理人)
■いろいろありましたが連載再開&単行本発売はうれしい。この巻は待ち望んでいた期待感だけでなく見所の多さと展開にさらにうれしくなった。いちずで不器用なキャラたちの物語をどうしめくくっていくのだろうか。あと大野さんが飯食うときに出る「モガー」って擬音は、大野さんの声だったのね(マキタマキナ/(成年)漫画愛好家)
■ゲーマーマンガの良作が3年ぶりに新刊発売! いやー、うれしい。家庭教師の業田さんとの確執は一段落して、あとは大野さんとの関係がどうなるか……続きがますます気になります。ハルオのお母さんや大野さんのお姉さんなど2人を温かく応援する大人キャラがいてくれるのが安心感あっていいですね(宮本直毅/ライター)
■これほど待った単行本はないですねぇ……。これから、最後までなにごともなく描ききってほしいです(種村理沙/KYTIMKYM管理人)
■押切先生おかえりなさい! 「RPGツクール」の話で大号泣! ちゃんと単行本というかたちで読めてよかった(太田和成/あゆみBOOKS五反田店コミック担当)
■待ちに待った復活です! ストーリーも落ちるどころか、さらに盛り上がりを見せファンも納得の内容。90年代ゲーマーには一度読んでもらいたい作品(麻野昌三/わんだ~らんど なんば店店長)
■青春の熱さとラブコメのせつなさに心を震わせながら、昔通いつめたゲーセンに想いを馳せる(漫画トロピーク/謎の社会人漫画サークル)
第3位(164ポイント)
『双亡亭壊すべし』 藤田和日郎
『双亡亭壊すべし』
藤田和日郎 小学館
貧乏絵描きの凧葉務(たこは・つとむ)は、大正時代から存在するという東京・沼半井町の幽霊屋敷「双亡亭」に引っ越してきた少年・立木緑朗と仲良くなるが、緑朗は双亡亭で父を亡くしてしまう。
総理大臣が下した爆撃命令をものともしない双亡亭に自衛隊が驚愕していたころ、45年前に行方不明になっていた旅客機が羽田空港に出現した。そのなかにいた生存者は凧葉青一(せいいち)といい、緑朗は双亡亭を憎む彼と行動をともにすることになるが……。
「双亡亭壊すべし」という目標に向かって行動を開始した緑朗&青一と、政府の要請を受けた務と緑朗の姉・柘植紅(つげ・くれない)。双亡亭をめぐる4人の思惑が交差する第1巻。
藤田先生の「サンデー」復帰に歓喜の嵐です!
オススメボイス!
■壊そうにも壊せない「幽霊屋敷」を敵として、まずは登場人物が集まる、だけではなく初っ端からケレン味満載で一気に風呂敷を広げていく。表面に見えるのは、全体の謎のほんの一部。ここからさらに行ってくれるだろう(soorce/オヤジ漫画系ブロガー)
■僕たちはこの作品に圧倒されていいんだ! そう思えるくらい、この作品は最高におもしろい(ふな/いつかたどり着く管理人)
■冒頭からカッ飛ばす疾走感。「まだ1巻」とかまえずに、乗り遅れるな!(加山竜司/フリーライター)
■すばらしいテンションの垂直起ち上げです。このテンションのままどこまでいけるか、しばし見届けたくなりました(境真良/国際大学GLOCOM客員研究員・経済産業省国際戦略情報分析官(情報産業))
■何が起きているのかわからないままにグイグイと引きこまれる冒頭が楽しい。本作で初めて藤田和日郎作品に触れるちびっ子たちがうらやましい(杉山陽一/COMIC ZIN秋葉原店 コミックバイヤー)
■ついに1巻が刊行されました、毎度のことながら藤田先生のタイトルにはしびれます。「双亡亭」とは何か、なぜ壊すべき存在なのか、熱き筆致にどんどん引きこまれます(東雲騎人/イラストレーター)
■藤田先生が「サンデー」に帰ってきた! あいかわらずの藤田節がいいです(福丸泰幸/喜久屋書店漫画館京都店 店長)
「日刊マンガガイド」でのご紹介は、コチラ!