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『ハワード・ザ・ダック:アヒルの探偵物語』 チップ・ズダースキー(作) ジョー・キノーネス(画) 中沢俊介(訳) 【日刊マンガガイド】

2017/03/27


日々発売される膨大なマンガのなかから、「このマンガがすごい!WEB」が厳選したマンガ作品の新刊レビュー!

今回紹介するのは、『ハワード・ザ・ダック:アヒルの探偵物語』


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『ハワード・ザ・ダック:アヒルの探偵物語』
チップ・ズダースキー(作) ジョー・キノーネス(画) 中沢俊介(訳)
小学館集英社プロダクション ¥2,000+税
(2017年2月22日発売)


マーベルのヒーローといえば、筋骨隆々なイケメンや美女、あるいはミュータントとして生きるシリアスな人々……という印象が一般的だろう。
そんななかで異彩を放っている人気キャラが、ハワード・ザ・ダックだ。

類人猿から進化した人類のかわりに、アヒルから進化した人類が暮らす星から、とある事故でワープしてきてしまったハワードは、持ち前のタフな精神で「毛無しザル」の星で探偵として生活している。スーパーパワーがあるわけでもなければ、イケメンでもない、天才的な頭脳で発明をして億万長者になるわけでもないし、まして親や一族の遺産があるわけでもない、どこまでも孤独で、しかし心が強い。

1970年代にホラー系のコミックの脇役として登場して以来、人気を獲得して断続的にマーベルの世界に顔を出し続けてきたハワードが、今回は宇宙規模の陰謀と戦うことになる。
本作で重要なのは、2014年に日本でも公開された映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の最後のシーンに関連するシーンだろう。

今回、探偵事務所を訪れた男から「盗まれたネックレスを取り戻してほしい」と依頼を受けたハワードは、ネックレスを手に入れるも宇宙船にとらわれてしまう。
全宇宙の珍しいものを蒐集する「コレクター」に目をつけられてしまったのだ。
コレクターのもとへと移送される途中で、ハワードはガーディアンズ・オブ・ギャラクシーのメンバーであるロケット・ラクーンと出会い、宇宙船から脱出する。

映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』では、コレクターの屋敷は破壊され、エンドロールのあとの映像ではうなだれたコレクターにハワードが語りかけるシーンがある。
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の続編にハワードが登場するのではないかと期待が高まる。

『ハワード・ザ・ダック』は、1980年代に一度映画化されており、よく「黒歴史」といわれたりするのだが、たしかにところどころB級くささはあるものの、今見直してみると音楽もいいし、ヒロインのリー・トンプソンも魅力的で悪くない。
終始とにかく前向きなハワードの性格設定も維持されてるし、興味のある読者はぜひ観てみてほしい。



<文・永田希>
書評家。サイト「Book News」運営。サイト「マンガHONZ」メンバー。書籍『はじめての人のためのバンド・デシネ徹底ガイド』『このマンガがすごい!2014』のアンケートにも回答しています。
Twitter:@nnnnnnnnnnn
Twitter:@n11books

単行本情報

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