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【日刊マンガガイド】 『ジョジョリオン』第7巻 荒木飛呂彦

2014/06/19


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『ジョジョリオン』第7巻
荒木飛呂彦 集英社 \432
(2014年5月19日発売)


「謎が謎のまま進行している」のが特徴ともいえる『ジョジョリオン』。最新刊でもやはり、前巻で登場した「八木山夜露」の正体や目的が判明しないまま、さらに大きな謎が提示される展開となっている。
今巻での「不愉快極まる能力の愉悦」が味わえる攻防戦(主人公サイドからすると、ほぼ防戦一方ではあるが)は、久しぶりに「『ジョジョ』らしい戦い」が味わえるものの、やはりかつてのカタルシスを求める読者にとっては、イマイチすっきりしない感触を抱いている人もいるのではないだろうか。

しかし、たとえるならばデビッド・リンチの映画のように、「なんだかわからないけれど、奇妙な出来事が起きている!」という状況が、著者独自のタッチで描かれている。謎の収束はとりあえず置いておいて、いまはそんな現状を楽しめばよいだけではないだろうか。
そう、「『結果』だけを求めて」「近道をしたがる」のはよくないことである……ということぐらい、長年のジョジョファンならば当然ご存知のことだと思うのだが、いかがだろうか?

もっとも、八木山夜露のスタンドが「ひたすら中心へ向かって同じものを集める」という能力であることは、もしかすると謎の中心へ向かって話が動いていることの暗喩なのかもしれないけれど。

本作にひとつ不満があるとすれば(今に始まったことではないが)、ジャンプコミックスの判型と、作品の密度が吊り合っていないと思える点。
シリーズ前作から、掲載誌も青年誌へと移ったのだから、もう少し上質の紙と雑誌連載時と同程度の判型で、最初から刊行されてもいい気がするのだが……。



<文・大黒秀一>
主に『東映ヒーローMAX』などで特撮・エンタメ周辺記事を執筆中。過剰で過激な作風を好み、「大人の鑑賞に耐えうる」という言葉と観点を何よりも憎む。

単行本情報

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