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1月16日は「禁酒の日」 『新久千映の一人さまよい酒』を読もう! 【きょうのマンガ】

2017/01/16


365日、毎日が何かの「記念日」。そんな「きょう」に関係するマンガを紹介するのが「きょうのマンガ」です。

1月16日は禁酒の日。本日読むべきマンガは……。


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『新久千映の一人さまよい酒』
新久千映 KAOKAWA ¥1,100+税


寒さの本番は正月過ぎてからやってくるという。今年ももうすぐ大寒である。
そんな本日1月16日は、禁酒の日だ。1920年1月16日、アメリカで禁酒法が施行されたことに由来する。

アメリカ近現代史のなかで何がびっくりって、そりゃもう禁酒法が実在したことである。
『日本全国酒飲み音頭』(「1月は正月で酒が飲めるぞ」のアレ)を愛してやまない身の上にとって、お酒が飲めない人生なんて、悲しすぎる……。恐ろしや、禁酒法。

「二度と禁酒法が施行されることがありませんよーに」と願いながら、今日はぜひ『新久千映の一人さまよい酒』を読みたい。

新久千映といえば、お酒大好きなワカコが夜な夜なひとり酒を楽しむ人気マンガ『ワカコ酒』の著者である。
著者自身も酒飲みであるらしく、本作ではひとり酒についての体験談をエッセイマンガ形式で描いている。読みながら「なるほど、こういう酒場に通いながら『ワカコ酒』を描いているのね」と想像に浸るのも楽しい。

酒飲みのツボを押さえまくったテーマ設定もさすがである。たとえば第1話は、ひとり酒の店の選び方と、のれんのくぐり方について描いている。

楽しいことだらけのひとり酒だが、行ったことのない店ののれんをくぐるハードルはものすごく高い。
まぁ最終的には飲酒欲に背中を押されて「エイヤッ」と一歩を踏み出すのだが、その間の「ひとりで飲みたい、でも勇気がない、でも飲みたい……」という葛藤をいかにして乗り越えるか、これは酒飲みにとって超重要課題なのである。

その反面、お酒を飲まない人からしたら、「ひとり酒のためにこんな努力をしてるなんて」と意外な発見になるのかも。

本作は、「ひとり酒のススメ」的なマンガではあるが、日本酒やワインの銘柄とか、酒場のマナーとかうんちくといった、堅苦しい知識はいっさい必要ござらん。
「ひとり酒に挑戦してみたい」あるいは「お酒は飲めないけど、ひとり酒の気分をマンガで味わいたい」というシンプルな感情を大事に、気軽にページをめくるべし。

おいしくて心地よい時間を愛する酒飲みの心意気が、柔らかな絵柄とおちゃめなセリフ回しを通して伝わってくるはずだ。



<文・片山幸子>
編集者。福岡県生まれ。マンガは、読むのも、記事を書くのも、とっても楽しいです。

単行本情報

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