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【インタビュー】『はたらく細胞』清水茜インタビュー 細胞×擬人化×ヒーローアクションで大ブレイク! ……でも好きなキャラは敵役や小物!?

2016/11/29


『はたらく細胞』はヒーローもの!?

――読み切りが載って、そこから連載までは?

清水 たぶん1年くらいです。

――読み切りと連載ではまた違ったご苦労があったかと思います。どのあたりが苦心されました?

清水 白血球のキャラですね。

――あ、キャラなんですね?

ファン人気の高い白血球。白血球なのでやっぱり白い!

ファン人気の高い白血球。白血球なのでやっぱり白い!

清水 読み切りの時点で「白血球は格好いい」って担当さんにいっていただいたんですけど、私は適当に描いたキャラだったので。

――適当だったんですか?(笑)

清水 そうです、そうです。だから「具体的に何がどうかっこいいんだろう」というのが私には全然わかっていなかったんです。そのまま見切り発車しちゃったので、「いや、この行動はないだろう」と思うようなこともいっぱい描いちゃって……。

――ビジュアルイメージを固めたあとは、この人(白血球)がどういう人なのか、というのはどう考えていったんですか?

清水 まず「だれが見てもかっこいいもの」ってなんだろうな、と考えた時に、ウルトラマンとか『ドラゴンボール』の孫悟空かなぁ、と思ったんです。それでマンガを改めて読み直したりして、「ヒーローとはなんぞや?」みたいなことを考えていました。

「週刊少年ジャンプ」の大ヒットコミック『ドラゴンボール』の主人公・孫悟空。まさに、強くてかっこいいヒーローといえるキャラクターだ。

「週刊少年ジャンプ」の大ヒットコミック『ドラゴンボール』の主人公・孫悟空。まさに、強くてかっこいいヒーローといえるキャラクターだ。

――なるほど。「ヒーローもの」のエッセンスなんですね。アクションマンガがお好きなんですか?

清水 はい、好きでした。

――いわゆる女性向け作品よりは、少年マンガのほうが好きなんですか?

清水 両方好きなんですけど、小さい頃に『あさりちゃん』とか、ドタバタした動きのある作品が好きで読んでいたので、騒がしいのが好き、というのはありました。

2014年に、なんと100巻で完結した本作。今年発売された続編『あさりちゃん5年2組』も大きな反響を呼んだ。

2014年に、なんと100巻で完結した本作。今年発売された続編『あさりちゃん5年2組』も大きな反響を呼んだ。

――連載開始の時点で、どこまでの構想があったんですか?

清水 全然、次の話をこうしようとかはなかったんですけど、白血球は殺し屋さんだから、みんなから怖がられているけれど、主人公の赤血球とだんだん仲よくなっていく、というのは考えていました。

――しょうもないこと聞くようですが……、これ、ひとりの人間の体内で起きていることなんでしょうか?

清水 え、っと?(笑)

――いや、同じ人間の体内で起きている出来事だとしたら、この人はインフルエンザにかかったり、いろいろな病気をしてたいへんだなぁ、と(笑)。

清水 ああ(笑)。ただミクロの視点の物語なので、体の症状として出る前に行われていることもあると思います。

――あ、インフルエンザのウイルスをもらっても、全員が発症するわけじゃないですもんね。

清水 そうです。がん細胞も普通にみんなありますからね。

 
ダークヒーロー的なかっこよさがあるがん細胞! こいつは強そうだ!?

ダークヒーロー的なかっこよさがあるがん細胞! こいつは強そうだ!?

――これ、主人公たちの宿主というか、体の持ち主である人間は出てこないですよね?

清水 それは出しません(笑)。年齢とか性別が特定できるような病気も、なるべく出さないようにしています。

 

――なるほど。だれの体にも起こりうるものなんですね。では、題材にする菌とか病気は、どうやって決めているんですか?

清水 菌や病気から決めるというよりは、この細胞を紹介したいね、っていう時に、それに適した菌や病気を選んでいます。たとえば好酸球をメインにする回にしたいと思ったら、敵役には寄生虫を出す、とか。その回でメインとなるキャラが活躍するシチュエーションを想定して、逆算して敵になる菌や病気を決めている感じです。ただ、雑誌掲載時の季節は意識してました。夏に熱中症や食中毒とか、冬にインフルエンザとか。

 

――ちなみに『はたらく細胞』というタイトルはどうやって決めたんですか?

清水 読み切り版では「細胞の話」っていうすごいシンプルなタイトルだったんですけど、連載するときに担当さんから「タイトル何にしようか?」って言われて……。なかなかいいアイデアが出なくて、ただ「細胞」は入れたいなと話してたんですね。それで最終的には『はたらく細胞』に落ちつきました。

第27回「少年シリウス新人賞」大賞を受賞した『細胞の話』。当時から卓越した画力は健在!

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――当時の読者の反応はどうでしたか?

担当 新人さんの新連載にしてはかなり人気がありました。単行本が発売されてからの反応もすごくて、「コミックナタリー」さんに紹介されてから、ものすごい勢いでリツイートされて。いやもう、想定外ですよ。みんな「これ売れなかったらウソだろ」とは思っていましたけど、それ以上でした。読者さんはもちろんですが、最初は書店員さんから支持されているな、というのが実感でした。

 

――「このマンガがすごい!WEB」の2015年9月のオトコ編ランキングで、第1巻が2位に入りました。

清水 担当さんから連絡をもらって驚きました。そのあと『このマンガがすごい!2016』でも、オトコ編の7位に選んでもらって。

 

――これは読者に支持されているな、と実感したタイミングは覚えています?

清水 発売当初は医学的な知識のミスを指摘されたらイヤで、「やめてくれー」って感じで、感想とか全然見れなかったです。2巻が出たところに、やっと1巻の評判を「よし、見返してみるか」って覚悟を決めて、「Amazon」の評価とかを見たんですけど、そこで星が4つとかついていて、その時にやっと(読者の支持があると)思いました。

 

――じゃあ、あんまり読者の反応は見ることができないタイプ?

清水 発売直後はいろいろ意見を参考にさせてもらいます。発売直後に買って、感想をつぶやいてくれる人は、楽しみに待っていてくれた方たちだと思うんです。そういう人たちが「ここはヤだなぁ」とか思っていないかどうかは気になりますので。

 

――ちなみに、一番人気のあるキャラはだれですか?

清水 前にやった人気投票では白血球でした。その次がキラーT細胞。

 
本作にも度々登場し、ウイルス感染細胞などを攻撃してくれるナイスガイ。

本作にも度々登場し、ウイルス感染細胞などを攻撃してくれるナイスガイ。

――敵もキャラが立っている、というか、先ほどお話に出たヒーローものでいえば、怪人っぽいような……。

清水 そうですね(笑)。ウルトラマン系というか、菌とかは自然界にそのままいても弱くなさそうな感じにしたいな、と。貝殻の形とか、動物の骨の形とか。

 

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