第7位(70ポイント)
『ミミクリ』ai7n
『ミミクリ』
ai7n 太田出版
食物を無数の少女たちに見立て、「食事」という人間の生活に欠かせない風景を淡々と描く。人が食物を口にするたび、少女たちは集団で凄惨な死に様を見せていくという、はてしなくポップでゴアなマンガ。
一見すると、ストーリーも不条理一辺倒な実験的ともいえる作品かと思いきや、中盤からはネタばらし的な展開に。選者の皆さんからも、ビジュアル面と中盤以降のストーリーの両方に衝撃を受けた!とのコメントをいただきました。
オススメボイス!
■お皿に盛り付けされた少女たちが目を引き手に取ってみたら、文字どおり少女たちが食べられる作品だった(料理的な意味で)。グロい、エロい、かわいい。こんなネタで風呂敷を畳めてしまうことに驚き(KT./マンガと装丁のブログ「良いコミック」管理人)
■すさまじい発想に展開。とんでもない新人がでてきたものです(竹下典宏/まんだらけコンプレックス店長)
■読むと不思議な世界に誘われます(旭屋書店 平田/「旭屋書店」なんばCTIY店 コミック担当)
■“食べる”ことの猟奇性をポップにグチャっとぶつけてきた疾走感バツグンの1冊。アナタが「kawaii」という言葉に臓物と殺戮の匂いも感じとるのであれば、とてもおいしくいただけることでしょう(さすらい/ブログ「(怒りの以下略)」管理人)
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第8位(62ポイント)
『カツシン さみしがりやの天才』吉本浩二
『カツシン さみしがりやの天才』
吉本浩二 新潮社
『座頭市』シリーズでブレイクし、みずからも脚本・監督・プロデュースを手がける生粋の映画人「カツシン」こと、勝新太郎の破天荒な生き様にスポットを当てた骨太ノンフィクション。
日本人の記憶によくも悪くも強く残る伝説の名優を題材に、『このマンガがすごい!2012』でオトコ編ランキング第1位となった『ブラック・ジャック創作秘話 ~手塚治虫の仕事場から~』(原作:宮崎克)を描いた著者の手腕が、いかんなく発揮されています。
オススメボイス!
■手塚治虫を描ききった吉本先生が次に選んだのは、同じく豪傑エピソードあふれる昭和のエンターテイナー、勝新太郎。アツいカツシンのキャラとアツい作画。この組み合わせで、おもしろくないはずがありません(梅本ゆうこ/ブログ「マンガ食堂」管理人)
■もうこの路線で突っ走ってほしい作家です。はっきりいって絵でなく、徹底した取材をもとにソウルで読ませる作品。一般的な知名度でいえば吉本先生のペンで近い将来に「タモリ」「赤塚」「楳図」「赤瀬川」「岡本太郎」「エイフェックスツイン」「バンクシー」などの伝記を読みたい。なんてね(今村方哉/レコード会社勤務)
■サブカルチャーっぽい視点や歴史的価値がどうこうみたいな言及をいさぎよく捨てて、人物像のみを追いかけていく作者の姿勢にも”カツシン”を感じた(大西祥平/マンガ評論家)
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第9位(58ポイント)
『ニッケルオデオン』道満晴明
『ニッケルオデオン』
道満晴明 小学館
いつも迷子になってしまって約束の映画にも行けないチーコとユウのカップルを描いた「迷子のチーコ」ほか、13篇の奇想天外ショートストーリーを収録した、シリーズ最終巻。
SFやサスペンスなど、多種多様なジャンルのなかに注ぎ込まれた、日本のサブカルチャー作品から博物学にいたるまで、著者独自の感性でチョイスされた小ネタが好評を博した本作。掲載誌である「月刊IKKI」の休刊の報も、注目が集まった一因のようです。
オススメボイス!
■鬼才・道満晴明先生のショート作品集もこれで最後。道満先生のかわいくて繊細な絵柄で描かれる。丁寧で味わい深く、シモネタ、エログロナンセンス、なんでもありなストーリーが13編収録されています。僕のオススメは「とある家族の飲尿法(ウロフィリア)」 。この独特の味わいをレビューできる文章力、それが今一番欲しいものです(ゴロー/AV男優)
■シリーズ最終巻。1本1本のクオリティが驚異的に高く、短いながら胸に迫るものも多い(永田希/書評家、「Book News」運営)
■どんどんミニマムにかわいくなっていく絵柄と、あいかわらずのホラー/SF風味や下ネタどんと来いな作風のコントラストが美しいです。「IKKI」休刊とともに終了の本作、ぜひどこかの媒体で続けていただきたいなぁと(久芳俊夫/「MANGART BEAMS T」ディレクター)
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第10位(54ポイント)
『甘々と稲妻』雨隠ギド
『甘々と稲妻』
雨隠ギド 講談社
幼い娘・つむぎにおいしいものを食べさせたい、と料理に取り組むやもめの高校教師・犬塚。そして、料理が縁で2人と深く付き合っていくことになる、犬塚の教え子・小鳥の物語。最新刊では、小鳥の包丁に関するトラウマを克服するエピソードが展開される。
いっしょに料理を作り、食べることの喜びを描いたあたたかい作風。『このマンガがすごい!2014』でもランクインした本作、WEBでの月間ランキングでも、多くの票が集まりました。
オススメボイス!
■つむぎちゃんがかわいいのはもちろん、小鳥ちゃんもラブコメ的な意味ですっごくかわいくなってきた!(フラン/ブログ「フラン☆Skin」管理人)
■あいかわらずのつむぎのかわいさ! 小鳥のかわいさ! そして楽しそうな食事。いいですねぇ(福丸泰幸/喜久屋書店漫画館京都店店長)
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今回のアンケートに協力してくださった皆様方
粟生こずえ(編集・ライター)【URL】/ アキミ(ブログ「ボーイズラブを読む!」管理人)【URL】/ 麻野昌三(「わんだ~らんど」なんば店 店長)【URL】/ 旭屋書店 なんばCITY店 平田(「旭屋書店」なんばCITY店 コミック担当)【URL】/ 井口啓子(ライター)【URL】/ いけさん(ブログ「いけさんフロムエル」管理人)【URL】/ いづき(ブログ「オトコでも読める少女マンガ」管理人)【URL】/ 稲垣高広(ブログ「藤子不二雄ファンはここにいる」管理人)【URL】/ いのけん(麻雀マンガブログ管理人)【URL】/ 今村方哉(レコード会社勤務)/ 卯月鮎(書評家・ゲームコラムニスト)【URL】/ 梅本ゆうこ(ブログ「マンガ食堂」管理人)【URL】/ エロ上司(「とらのあな」商品課 バイヤー)【URL】/ 太田和成(「あゆみBOOKS」五反田店 コミック担当)【URL】/ 大西祥平(マンガ評論家)/ 小田真琴(女子マンガ研究家)【URL】/ かーず(「かーずSP」管理人)【URL】/ kaito2198(海外翻訳者、富野由悠季研究家)【URL】/ かとうちあき(「野宿野郎」編集長【仮】)【URL】/ 紙屋高雪(ブログ「紙屋研究所」管理人)【URL】/ 加山竜司(フリーライター)【URL】/ 川原和子(マンガエッセイスト)【URL】/ 紀伊國屋書店 新宿本店コミック売場 大野茜(書店員)【URL】/ 恭文堂コミッククラフト店 早川博志(書店員)【URL】/ 稀見理都(エロマンガ家インタビュアー)【URL】/ 倉持佳代子(京都国際マンガミュージアム)【URL】/ KT.(マンガと装丁の紹介ブログ「良いコミック」管理人)【URL】/ ゴロー(AV男優)【URL】/ 境真良(国際大学GLOCOM客員研究員)【URL】/ ササナミ(ブログ「雑食商店街3373番地」管理人 兼 書店員)【URL】/ さすらい(ブログ「(怒りの以下略)」管理人)【URL】/ 四海鏡(石ノ森章太郎ファン)【URL】/ 白峰彩子(書誌屋)【URL】/ 杉村啓(料理マンガ研究家)【URL】/ 杉山陽一(「COMIC ZIN」秋葉原店 コミックバイヤー)【URL】/ すけきょう(「ポトチャリコミック」管理人)【URL】/ soorce(オヤジマンガ系ブロガー)【URL】/ 竹下典宏(「まんだらけ」コンプレックス 店長)【URL】/ たまごまご(ライター)【URL】/ 塚本浩司(コミック・同人誌専門書店「COMIC ZIN」商業誌部門責任者)【URL1】【URL2】【URL3】/ 辻真先(ミステリ作家・アニメ脚本家)【URL】/ トシ(書店員)/ 永田希(「Book News」運営、書評家)【URL】/ ナデガタ(マンガ感想ブログ管理人)【URL】/ 奈良崎コロスケ(フリーライター)【URL】/ 八戸(4コマレビューブログ「素晴らしい日々」管理人)【URL】/ 浜波孝至(「BOOKSなかだ」魚津店 営業担当)/ 廣澤吉泰(ミステリコミック研究家)/ 福丸泰幸(「喜久屋書店」漫画館京都店 店長)【URL】/ フラン(ブログ「フラン☆Skin」管理人)【URL】/ 南信長(マンガ解説者)/ 宮川元良(「恵文社」通販部 部長)【URL】/ 宮本直毅(ライター)【URL】/ 宮脇書店 本店(コミック担当)【URL】/ もみちゃん(大手インターネットカフェのコミック担当)/ 森田真功(ライター、ブログ「Lエルトセヴン7 第2ステージ」管理人)【URL】/ 八尾美映子(「三省堂書店」神保町本店 コミック担当)/ 山内康裕(「マンガナイト」代表)【URL】/ 山脇麻生(ライター&編集者)【URL】/ 有隣堂コミック王国 水野(主任)【URL】/ 吉村和真(「京都精華大学」国際マンガ研究センター センター長)【URL】/ リブロ池袋 本店(豊島区書店)【URL】/ りる(感想系ブログ「空夢ノート+」管理人)【URL】/ 渡辺水央(ライター)/ 和智永妙(ライターときどき編集)/ サイト内ユーザーアンケートに回答してくださった多数の皆様 ほか
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