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【ロングレビュー】「死ぬのが怖い」って言ってもイイんじゃない? 『ノストラダムス・ラブ』 冬川智子

2014/07/02


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『ノストラダムス・ラブ』
冬川智子 小学館 \745
(2014年4月15日発売)

1999年7月、地球が滅亡する。このノストラダムスの予言については――熱っぽく語りつつ本気にしなかった人もいれば、真剣にその日を怖れていた人もいたものだ。

主人公の桜は、まさに後者。問題の1999年7月を迎え、大学2年生の夏休みを謳歌するどころかかなり投げやりに過ごしている。小学生の頃に『ノストラダムスの大予言』を知って以来しばしば、自分と自分をとりまくすべてが死の影に呑みこまれるような恐怖と無力感に苛まれながら生きてきたのだ。

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ところが終末まであと10日というとき、桜は同じアパートの住人に告白される。1歳年下の森くんはパッと見サエない文系男子。まるでときめかないけれど、残りわずかな日々を彼氏持ちとして過ごすのも悪くない――と、安直な理由でつきあうことに。こうして、桜の人生にとって最も濃密な10日間が幕を開ける。

といっても、地球滅亡までの条件付きの恋人ごっこで、即“人を愛する喜び”に目覚めてしまうようなヌルい展開ではない。この10日のうちに、桜は死への恐怖から目をそらし続けてきたことで、自分がいかに人生から逃げ続けてきたかを突きつけられるのだ。自分で何かを選ぶこと、それから自分の本心を見つめる、周囲の人に添うことにも。


iモードが導入された1999年に携帯電話を持つ余裕のある桜は、ちょいダサめの普通の男・森君と“残された日々”を歩もうと決心する。

iモードが導入された1999年に携帯電話を持つ余裕のある桜は、ちょいダサめの普通の男・森君と“残された日々”を歩もうと決心する。


単行本情報

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