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『あつまれ!ふしぎ研究部』 第1巻 安部真弘 【日刊マンガガイド】

2017/05/15


日々発売される膨大なマンガのなかから、「このマンガがすごい!WEB」が厳選したマンガ作品の新刊レビュー!

今回紹介するのは、『あつまれ!ふしぎ研究部』



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『あつまれ!ふしぎ研究部』第1巻
安部真弘 秋田書店 ¥429+税
(2017年4月7日発売)


『侵略!イカ娘』の著者の新作は、高校部活モノ。
もちろんこの著者だから、普通の部活動モノなわけがない。

1年生の少年・五領大祐(ごりょう・だいすけ)は、たまたま倉庫で女子3人の集まりに出くわす。オカルト研究の二宮鈴、マジック研究の神田千晶、催眠術研究の大原ことね。 彼女たちは、一貫性があるようでまとまりが全然ない「ふしぎ研究部」だった。

催眠術でつい部に入ってしまってからは、大祐は振り回されっぱなし。
人体切断マジックの実験台になってくれ、呪いの仮面をためしに被ってくれ、催眠術の実験台になってくれ。 生命の危機を感じる日々が始まる。

女の子に囲まれているものの、特にハーレムになる雰囲気ではない。
少年視点で、めちゃくちゃな子たちのおもしろさを見ていく、というスタイルだ。
なかでもことねの催眠術はかなりガチ。“巨乳お姉さんキャラ”もあわせて、存在感がすごい。
千晶は不器用すぎる熱血漢。力技以外、まったく手品が成功しない。同じくアガリ症のせいで失敗率100%な『手品先輩』と対決してほしい。
鈴はおとなしいが呪いの人形「松子」を溺愛しているなど、3人ともピンでメインになれるほどアクが強い。

お色気ポイントも、第1巻ではちょっとだけある。
第5話で、催眠術で大祐に透視能力……があるよう錯覚しさせられた時、女子3人の服が透けて全裸に見えてしまう。 この男子エロ目線は、今まで『侵略!イカ娘』になかった!

へんてこ大失敗な千晶のノリと、大成功しすぎて怖いことねのノリを軸にしたコメディをベースに、今後はお色気あり、ときめきあり、変態あり、オカルトありで話をどんどん膨らませてほしい作品。

ラブは……まだいいかなー、と感じるくらいに、ふしぎ研究部のポンコツな活動は楽しい。 この空間が、ずっと続いてほしい。



<文・たまごまご>
ライター。女の子が殴りあったり愛しあったり殺しあったりくつろいだりするマンガを集め続けています。
「たまごまごごはん」

単行本情報

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