365日、毎日が何かの「記念日」。そんな「きょう」に関係するマンガを紹介するのが「きょうのマンガ」です。
6月27日は湘北高校と陵南高校がインターハイ出場をかけて戦った日。本日読むべきマンガは……。
『スラムダンク』第17巻
井上雄彦 集英社 ¥390+税
本日6月27日は、マンガ『スラムダンク』作中において、主人公である桜木花道(さくらぎ・はなみち)の属する湘北高校と陵南高校が、神奈川予選の決勝リーグでインターハイ出場をかけた熱戦を繰り広げた日である。
物語序盤で行われた練習試合でも因縁のある陵南を相手に、湘北側は采配をふるう安西光義の不在、主将である“ゴリ”こと赤木剛憲の負傷と、大きなハンディを背負っての戦いを強いられる。
負傷を気にしてポテンシャルを発揮できない赤木の影響もあり、試合序盤は陵南が主導権を握る。だが、桜木の放った頭突きによって本来の調子を取り戻した赤木と、それをきっかけに、徐々に勢いを取り戻していく湘北の反撃が始まった。
体力を後半のために温存していた流川楓(るかわ・かえで)の猛攻や、陵南の監督である田岡茂一の秘策など、お互いの死力を尽くした一進一退の攻防を繰り広げていく。そんななか、田岡が桜木とともに湘北の弱点と見ていた木暮公延が予想を裏切る活躍を見せて……!
試合中、体力不足に苦しんだ三井寿の「なぜオレはあんなムダな時間を……」や赤木の「いいからテーピングだ!!」など、現在ではネタにされることも多い台詞の頻出する陵南戦だが、その名台詞たちに緻密なバスケ描写も加わって、作中でも1、2を争う屈指の名勝負になっている。
ネットに出まわるコラ画像だけでしか知らないのはもったいないので、そんな人は、ぜひとも今日という日に原作を読んでいただきたいところだ。
また、1993年から1996年まで放映されていたアニメ版では、本試合のあとのオリジナル展開として、湘北VS陵南&翔陽の混成チームが激突するエピソードもあるので、気になった方はこちらもチェックするべし!
<文・山田幸彦>
91年生、富野由悠季と映画と暴力的な洋ゲーをこよなく愛するライター。怪獣からガンダムまで、節操なく書かせていただいております。
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