『年下彼氏の恋愛管理癖』第2巻
桜日梯子 竹書房 \657+税
（2014年9月17日発売）

カーディガンが似合う薄倖系美人の研究生・理（サトシ）。歩けばコケる、本を運べばドサッ、書類束はバサバサッ、おにぎりの海苔はビリリッ。非力でトロくて頼りない彼を見ていると、周囲の人間たちが十中八九、世話を焼きたくなる人種。
そんなサトシを人一倍放っておけない、後輩で公認の“飼い主”で恋人の泉は、卒業研究やコンペが重なり、忙殺されていた。 なかなか一緒に過ごせず、すれ違いが続く2人……。

と、そこへ、共通の友人・百崎の弟で、人妻大好きな男子高生・林太郎が現れる。儚げなサトシを一目見て、彼にはピンと来るものが！
「オレは人のモノが大好きです」と豪語する林太郎の毒牙にかかってしまうサトシ！　人妻というよりも幸薄げな未亡人の雰囲気を醸し出すサトシに、確かに林太郎好みの“鴨居に縄”は似合い過ぎる……が……。

最愛の人の大ピンチに、後輩として、飼い主として、恋人として、どう出る、泉!?
……と盛り上げてはみたものの、まあ、そこはもちろん助けるとして。純然たるBLマニアにとって、問題はその後。事後処理。“おしおき”ですよねっ!?

ええ、そこはもういっぱい期待しちゃってください！
シリーズ第2巻の本巻では、サディスティック泉も、女顔負けに色っぽいサトシも存分に見られます。しかも、続く5話目ではサトシの愛情が爆発、自分からグイグイ迫りまくって、泉にあんなコトやら、そんな顔やら、させちゃいます！

こうしてどんどん愛情を深める二人の話は次巻へと続き、本巻後半には、2人と同じゼミのミネオと、美形にして本物の王子様・リドの純愛、またＭ気質を隠しSキャラを演じる売れっ子俳優・キョーヤと、真性ドSマネージャー・倉本の駆け引きも収録。
多彩なキャラクターを書き分ける桜日梯子氏によるカラミを、心ゆくまでご堪能あれ！

＜文・藤咲茂（東京03製作）＞
美酒佳肴、マンガ、ガンダム、日本国と陸海空自衛隊をこよなく愛し、なんとなくそれらをメシのタネにふらふらと生きる編集ライター。